アルファードとヴェルファイアってどこが違う?

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アルファードとヴェルファイアってどこが違う?

2018.02.22

トヨタの高級ミニバン2トップといえばアルファードとヴェルファイア。詳しくない人から見ればまったく同じようにも見えるこの2つのクルマの違いについて見てみましょう。



日本的な高級感をアピールした初代



アルファードがはじめて登場したのは、2002年のことでした。ライバルであるエルグランドに対抗するモデルとして、パワーウィンドウ付き両側スライドドアやイージークローザーシステム、リモコンパワースライドドアに加え、日本車では初となるパワーバックドアが採用されました。また、ジャン・レノを起用したCMも話題になりました。


すでに登場していた日産・エルグランドをライバルとして企画されたアルファードは木目パネルを多用するなど、日本的な高級感が演出されていました。エルグランドがモダンな内装を特徴としていたのと対象的ですが、クラウンやセルシオ、センチュリーで培った日本的な高級車の価値観を最大限に引き出すというトヨタの強みを活かした戦略と言えるでしょう。


初代アルファードの成功をうけて、2008年5月に初のフルモデルチェンジが施され、アルファードは2代目へと進化しました。トヨタは「威風堂々、ミニバンの頂点」をテーマに、その商品力を全てにおいて格段に進化させ、「上品」「洗練」の特長を際立たせた外観としたと述べました。2代目アルファードはキープコンセプトの正統進化と呼べる内容でしたが、全方的に性能が向上したことで初代に引き続き安定した人気を継続し、トヨタの主力モデルとしての地位を確固たるものとしました。


ヴェルファイアが登場したのは、2008年5月、すなわち2代目アルファード登場のタイミングです。トヨタには、トヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店と4つの販売チャネルが存在し、それぞれで顧客のライフスタイルやニーズに合わせたラインナップを提供しています。当初、アルファードはネッツ店を中心に販売されていましたが、大ヒットモデルとなったことで、ネッツ店での販売も画策、兄弟車としてヴェルファイアが発売されたのです。


アルファードとヴェルファイアの2ラインナップ体制は、3代目へと進化した現在でも継続されています。


アルファードとヴェルファイアの違いは?




業界では「アルヴェル」と呼ばれることもあるアルファードとヴェルファイアですが、プラットフォームを共有していることもあり、基本的には同じクルマと言えます。ただ、バッジだけが異なるバッジエンジニアリングモデルというわけでもありません。ここでは現行の3代目アルファード/ヴェルファイアについて違いを見てみましょう。


新型の発表に際して、トヨタは「アルファードは『豪華・勇壮』を、ヴェルファイアは『大胆・不敵』をテーマに、特長をより際立たせた外観とした」と述べているように、それぞれでテーマが異なります。そして、そのテーマに沿って外観に違いがあります。


例えば、アルファードでは、ロアグリルと一体化し、縦に厚みを持たせたメッキ加飾の大型フロントグリルが大胆かつアクのある華やかさを演出する迫力のフロントビューとリヤコンビネーションランプとライセンスガーニッシュを組み合わせた立体的なU字型の構成によって、ワイド感とアンダーボディの力強さを強調したリヤビューが与えられています。


一方のヴェルファイアでは、金属から削り出したような縦幅の広いメッキバーのフロントグリルに、二段ヘッドランプを鋭くかみ合わせるとともに、ラッセル車のようなダイナミックなアンダーバンパーで支える構成により、顔全体で押し出しを表現した厳つく迫力のあるフロントビューと上下をブラックアウトしたリヤコンビネーションランプが、ライセンスガーニッシュを左右から挟み込む構成による、ワイドで精悍なリヤビューが与えられており、その違いが強調されています。また外装色についても、それぞれに専用色が用意されています。


変わらないところ



一方で、機構面以外でも意図的に同じに設定されているものがあります。それは、価格です。それぞれに複数のグレードがありますが、価格構成はまったくおなじに設定されています。販売チャネル間、モデル間で競合しないように配慮されているためですが、ユーザーからすると選択肢が広がっていると言えます。


また、高級仕様のエグゼクティブラウンジグレードや福祉車両仕様のウェルキャブも双方に設定されているほか、安全装備などクルマとして重要な部分はもちろんどちらも抜かりありません。アルファードとヴェルファイアのどちらを選ぶかは、外観の好みやディーラーへの距離感、セールスマンとの相性などがポイントになってくるでしょう。

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