スバル XVの2代目と3代目の違いとは?進化のポイントを解説
2022.09.09
2016年度に自動車アセスメント「衝突安全性能評価大賞」を受賞し、歩行者用エアバッグを標準装備するなど高い安全性でも人気のスバル XV。
2012年〜2017年に販売された2代目(GP系)と2017年発売の3代目(GT系)はよく似たテイストで、興味のない人にはしばしば違いがわかりにくいと指摘されます。
とはいえ、メーカーが威信をかけて行ったモデルチェンジにはそれなりのワケがあるもの。
そんなスバルXVの2代目と3代目の違いについて解説しましょう。
■タフで流麗なスタイリングになったエクステリア
2012年にデビューした2代目XVのエクステリアは、インプレッサスポーツの流れを組んだスタイリングで、いまでも古さを感じさせないスッキリとした造形が魅力です。
対する3代目では、スバル共通のデザインフィロソフィー「DYNAMIC × SOLID」を採用。
フロントの各パーツの配置やグリルの形状こそ変わらないものの、ヘッドライトやリアコンビランプ、フェンダーを覆う樹脂パーツの存在感など、タフでありながらも軽快な印象を強めました。
ボディサイズは、2代目が全長4,450mm×全幅1,780mm×全高1,550〜1,595mm、3代目が全長4,465mm×全幅1,800mm×全高1,550〜1,595mm。
全高は変わらないものの、全長で+15mm、全幅で+20mmと若干大きくなっていますが、ともに全長4,500mm以下、全幅1,800mm以下の都市部での運転や駐車、取り回しのしやすいサイズです。
シルエットもよく似た2代目と3代目ですが、ボディサイドの流れるようなキャラクターラインが追加されたことなどにより、3代目のほうがルーフが低く見えます。
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■基本レイアウトは同じであるものの造形に違いがあるインテリア
XVのインテリアは、左右へ広がる水平基調のインパネ造形、中央に集約されたインフォメーションや操作系、適度なサポートがあるシートを装備していることが特徴です。
2代目
長期間使っていても飽きにくいシンプルな造形が特徴の2代目に対し、3代目は中央のモニターから広がるようなキャラクターラインが入り、抑揚がある造形となりました。
ステアリングは小径化と断面形状の変更により、握り心地がよくなり、クイックなフィーリングとなっています。
3代目
居住空間は、3代目で前席のカップルディスタンスが広くなり、後席の足元空間や頭上空間がわずかに拡大。
長時間のドライブや多人数乗車でも窮屈感を感じにくくなりました。
飽きがこないシンプルなインテリアを求めるのであれば2代目、室内の広さを求める場合には3代目を選ぶとよいでしょう。
■スバルグローバルプラットフォームで進化したシャシー&パワートレイン
シャシーやパワートレインなどは、3代目で大幅に進化したポイントです。
2代目は、クロスメンバーなどの剛性をアップさせ、SUVの車高の高さを感じさせない安定感ある走りを実現していたXVですが、3代目では“スバルグローバルプラットフォーム”(SGP)の採用により、コーナリング性能や走行安定性を向上すると同時に不快な音や振動がカットされ静粛性も高められました。
エンジンは、2代目が2.0L水平対向4気筒と、同じ2.0L水平対向にモーターをプラスした2.0Lハイブリッドの2種類。
3代目では、1.6Lを新しく設定したほか、2.0L水平対向エンジンは燃料を直噴化して効率をアップ、新しいハイブリッドシステムとなるe-BOXERの3タイプが設定されます。
トランスミッションはいずれもチェーン式無段変速機(CVT)のリニアトロニックで、駆動方式は全車AWDです。
悪路で効果を発揮するX-MODEは、3代目の1.6i EyeSight以外のグレードに標準装備。
雪道や荒れた道での走破性とドライバーに与える安心感は、大幅にアップした印象です。
細かいところでは、3代目でパーキングブレーキが電動式になっています。
■アイサイトや複数のエアバッグなどによる優れた安全性
XVには、スバル独自の安全運転支援システムのEyeSight(アイサイト)が搭載されています。
ただし、2代目は2016年以前がVer.2、2016年の改良からVer.3に変更されていますが、基本的にオプション扱いでEyeSightの付かないグレードもありました。
また3代目では同じEyeSight Ver.3を使うものの、新しい機能や性能強化が行われたほか、歩行者用エアバッグも全車標準装備。
ボディ構造が刷新されたことによる衝突安全性能の向上と、足元を保護するニーエアバッグなど合計7つのエアバッグにより乗員保護性能もアップしました。
XVは、2代目のスタイリングを3代目でも受け継いでいるものの、中身は新しいプラットフォームの採用や進化した安全システムなどにより、走りや安全性を全面的に進化させていることも事実で、それが中古車の販売価格の差となっているといっても過言ではありません。
とはいえ、スバル独自のシンメトリカルAWDのもたらす安定した走りは、2代目でも十分に味わうことができますから、2代目XVでも満足度は決して低くありません。
2代目と3代目で迷ったら、お財布と相談して決めるのがベストです。
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