トヨタ カローラクロスで車中泊は可能なのか?
2022.01.14
■トヨタ カローラクロスとは?
トヨタ カローラクロスは、長きに渡ってトヨタの国民車を代表してきたカローラシリーズ初のクロスオーバーSUVとして2020年7月にタイで初公開され、2021年9月に日本へ導入、国内発売された新機軸の一台です。
ダイナミックにデザインされたボディのサイズは全長4,490mm×全幅1,825mm×全高1,620mmとなっており、同社のC-HRと5代目RAV4のちょうど中間となるミドルクラスSUVに仕上がっています。
カローラで培われた技術は惜しみなく投入され、堅牢強固なGA-Cプラットフォームに高剛性で精悍なボディを搭載するほか、足回りの仕上がりも上質そのもの。
最新の予防安全パッケージであるToyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)はもちろん、2WDの他に自慢のE-Four(4WD)も設定。
現行カローラシリーズの販売台数をさらに伸ばすほど、人気を博し、今後の展開も期待される一台です。
今回はそんなカローラクロスで車中泊は可能かを解説していきます。
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※価格は支払総額
■車中泊したい方には必須レベル!2つのオプション
まず注意したい点として、カローラクロスは車内の居住性やシートの上質さを重視した結果、シートアレンジで後部座席を倒してもラゲッジスペースとの間にかなりの段差が発生します。
そのためそのままでは車中泊は難しく、平らな場所で快適に寝る事ができません。
しかし、そこはさすがのトヨタ。
なんと純正オプションとして車中泊するためのフラットフロアを作れるキットが用意されているのです。
・ラゲージアクティブボックス
このキットはトヨタ純正車中泊キットとも呼べる完成度を持つデッキボードで、ラゲッジスペースに取り付ける事で後席から車内後端までをフルフラットにできてしまうものです。
これを取り付ける事でなんと1,885mm×947mmの贅沢なベッドスペースが完成します。
さらに、このベッドスペースの下にできる空間にも荷物を収納できる上に、ボードを裏返せば撥水仕様に。車中泊に使わない時でも取り付けたまま便利な二段ラゲッジとして使う事もできてしまうため、車中泊しなくてもぜひ欲しい装備となっています。
・アクセサリーコンセント(AC100V)
そしてもうひとつ、車中泊にあると便利なのがAC100Vのコンセント。
これがあるのとないのでは快適さが段違いで、スマホやタブレットの充電や暖房器具、照明器具などあらゆる電化製品が恩恵を受けます。
災害時の非常用電源としても優秀ですね。
以上の2つのオプションがあれば、カローラクロスは車中泊できるクルマに変身します。
■車中泊に必要とされる容量は満たしているのか?
荷室容量はグレードにより変動しますが、5名乗車時で車格トップクラスといえる407L(E-Four)~487L(2WD)、シートアレンジ次第でさらなる容量確保も可能な他、チルトしたバックドア開口部は荷物の出し入れも容易。
地面からラゲッジ床面までの高さも720mmという絶妙な高さで、重たい荷物を小柄な方が乗せ下ろししやすくなっています。
やはりカローラで培われてきた部分が活きていますね。
この他、Zに標準装備(Sはオプション)されるハンズフリーパワーバックドアなど(バンパー下に足を出し入れするだけでバックドアを電動で開閉)など、流行の装備も充実しています。
■ネックはやはりシートアレンジの「段差」
走りも使い勝手もデザインも、まさに死角がないように見えるカローラクロスですが、やはり弱点はシートアレンジで大きな段差ができてしまう事でしょう。
また、車内に向かって大きく張り出したリアのタイヤハウスも視覚的に容積を圧迫しているように感じられます。
この欠点は上記したラゲージアクティブボックスで解決してしまいますので、やはり是が非でも装着したいオプションですね。
■快適に寝るには?あると便利なアイテム
・寝袋
まずは基本の寝袋です。
材質や構造によって夏用や冬用に分かれていますが、車中泊するにあたっては秋冬用をチョイスする事をおすすめします。
「車内なんだからあったかいでしょう?」という考えは実は危険で、特に冬はエンジンを切った車内温度はみるみるうちに下がっていきますし、一晩中エンジンをかけっぱなしでいるのも環境的・経済的にあまり良いとは言えません。
何より、夜間は周りの住宅や他車中泊者のためにもやはり静かに過ごしたいもの。
エンジンをかけずに快適に眠るためにも、寝袋は暖かいものを用意しましょう。
暑ければファスナーを開けたり、封筒型を選択すれば広げてブランケットにもできるので、車中泊に限ってはマミー型よりも封筒型がベストです。
・ルーフボックス
クルマのルーフ上に装着するルーフボックスがあれば、車中泊に必要のないものを車内から出して収納する事で、快適な空間を確保する事ができます。
寝る前に足元や床面に物が溢れていると落ち着きませんし、起きてすぐに足場を確保したり、運転前に物が動かないように固定したりする必要もなくなって快適性がぐっと向上しますよ。
・LEDランタン
可能であればコンセントから充電可能なものを、もしなければ乾電池式のものでもOK。
車内灯で代用する事もできますが、エンジンを止めているとバッテリーあがりなどのリスクも出てきますし、照明器具は多いに越した事はありません。
何個かLEDランタンを持ち込んでおけば深夜のトイレや夜間作業が発生した際にも役立ちます。
中にはシガーソケットの12V電源で走行中に充電し、ポータブル電源としても使用可能なものもあります。
少し値は張りますが下記モバイルバッテリーの代用としても優秀です。
・モバイルバッテリー(可能なら複数)
電子機器とは切っても切れない現代人の生活ですが、モバイルバッテリーの進化により快適さは増すばかり。
スマホだけではなく様々な機器の電源として使えるので、車中泊に限らず持っていて損はありません。
・暖房器具
先に書いた寝袋と同じカテゴリーになりますが、車中泊の醍醐味といえば寝る前の車内で過ごすプライベートタイム。
そんなときにあると便利なのがポータブルな暖房器具です。
筆者はバッテリー式の電気毛布を愛用しており、くるまって本を読んだり、寝袋の下に敷いて使っています。
他には一酸化炭素中毒の心配がないパネルヒーターや電気式ファンヒーターなど、上記したモバイルバッテリーを複数持っていればかなり快適な車内を作る事ができます。
・防虫ネット
逆に夏の車中泊で必要となってくるのは、昼夜問わず隙あらば進入してくる虫への対策です。
窓に取り付けられる防虫ネットはかなり便利で、取り付けてしまえば蚊などを気にせず窓を開けて寝る事ができます。
夏に人里離れた涼しい山中で、窓を開けて寝る車中泊は最高ですよ。
本当にやみつきになります。
・ポータブル冷風機
それでもやはり真夏の車中泊は蒸し暑さとの戦い。
上記した暖房器具とは対極に位置するグッズですが、ポータブル冷風機があると圧倒的に快適になります。
可能であれば静音性を重視したものをチョイスすると、良質な睡眠を取る事ができます。
車中泊後の移動も当然運転になる事がほとんどなので、きちんとした睡眠と疲れを取る事は重要です。
今回はトヨタ カローラクロスでの車中泊は可能なのか?という事について書かせていただきました。
まだまだ新型コロナウイルスの完全終息は見えない中、アウトドアブームと同時に車中泊が今ちょっとしたブームになりつつあります。
くれぐれも事故には注意しつつ、快適な車中泊ライフの相棒に、ぜひカローラクロスをチョイスしてみてはいかがでしょうか。