三菱 デリカD:5ビッグマイチェンで変わったのは顔だけですか?

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三菱 デリカD:5ビッグマイチェンで変わったのは顔だけですか?

2021.05.30

三菱 デリカD:5ビッグマイチェンで変わったのは顔だけですか?


2019年2月に実施されたデリカD:5のビッグマイナーチェンジは、デリカファンのみならず多くの自動車ファンに衝撃を与えました。


なんと言ってもミニバンの常識を覆す縦型マルチLEDヘッドライトの採用や、ダイナミックシールドによる力強いスタイリングが注目されました。


何かとそのデザインに話題が集中するD:5ですが、メカニズムの進化や装備も気になるところではあります。


そこで今回は、デザイン以外にビッグマイナーチェンジで変更となったポイントを中心に解説していきましょう。



■デリカD:5のマイチェン/フルモデルチェンジの情報



三菱 デリカD:5ビッグマイチェンで変わったのは顔だけですか?


2019年に実施されたのはあくまでも“マイナーチェンジ”であり、現行型の登場は2007年1月にまで遡ります。


基本的な骨格やレイアウトは変わらないものの、これまで小変更や一部改良が何度も実施されてきました。


ここでその変遷の一部をご紹介しましょう。


・2007年1月「デリカD:5」発売開始

車名の「D:5」とは“デリカの5代目”という意味で、先代モデルはデリカスペースギアとなります。


“ミニバン+SUV”という唯一無二のコンセプトはそのままに、従来までのFRベースからFFベースとすることでパッケージングを最適化。


従来モデルより全高を100mm低く、室内高を100mm高めながらも最低地上高を20mm高くすることで、デリカに求められる魅力をさらに向上させています。


初期モデルの直線基調で機能的なデザインもデリカ独特のもので、メカニズムは2.4L 直4ガソリンエンジンにINVECS-Ⅲ CVT、そして電子制御4WDという組み合わせとなります。



・2007年5月

2WDモデル(FF)を追加。



・2009年11月

4WDモデルがマイナーチェンジします。


エンジンとトランスミッションの制御を変更し、燃費性能を向上させました。


またメーターデザインの変更とマルチインフォメーションディスプレイを新たに採用しています。


さらに、12月には2WD車のエンジンが2.0Lに変更となります。



・2013年1月

4WD車に2.2L 直4クリーンディーゼルエンジンモデルを追加。


トランスミッションは6速スポーツモードATとの組み合わせになります。



・2014年8月

クリーンディーゼル車のエンジン制御を変更し、燃費を向上。


インテリアのセンターパネルのカラーをピアノブラックに変更し、高級感を高めています。



・2018年4月

フロントのアンダーカバー一体型バンパープロテクターが新たに採用され、フロントフェイスを変更。



・2019年2月

現行デザインとなるビッグマイナーチェンジを実施。


「ダイナミックシールド」採用により、ヘッドライトがLEDの縦型形状、LEDポジショニングランプとなり、プレステージ性を高めたデザインとなっています。


リアコンビネーションランプのデザインも変更され、全体のデザインイメージに統一感を持たせました。


同時にインテリア(内装)デザインも一新。


水平基調で構成されたインパネに、力強い木目パネルやステッチを施したソフトパッド、メタリックなマテリアル感を強調したセレクトモードダイヤル、上質な仕立てのシート地を採用し、質感を大きく向上させています。


このデザインはディーゼルモデルのみの変更となり、ガソリンモデルは従来のデザインのまま、グレードと装備内容を見直して継続販売となりました。



・2019年10月

ガソリン車の生産終了を発表。


デリカD:5のこれまでの歴史を振り返ると、2013年に上級グレードという位置づけで追加されたディーゼルがそのまま残り、ガソリンモデルを廃止することで、一クラス上のミニバンに生まれ変わらせています。


加えて2019年1月のビッグマイナーチェンジではインテリアデザインも含めて中身も大きく進化しており、“機能性・高級感”を大幅に向上させ、新たなユーザー層(高級ミニバンに関心がある層)にもリーチしているというわけです。


では、デザイン以外にどんなところが変わったのか、そのポイントをピックアップしてみましょう。



■デザイン以外にもここが変わった



・変更点①:予防安全性能がアップ

三菱 デリカD:5ビッグマイチェンで変わったのは顔だけですか?


このビッグマイナーチェンジでは、三菱の先進予防安全運転支援技術「e-Assist(eアシスト)」が新たに採用されました。


これには衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM)や車線逸脱警報システム(LDW)、全車速対応レーダークルーズコントロールシステム(ACC)、オートマチックハイビーム(AHB)、後側方車両検知警報システム(レーンチェンジアシスト機能付)、後退時車両検知警報システム(RCTA)などが含まれており、国が推奨する新しい自動車安全コンセプト「サポカー」に全車該当となっています。



・変更点②:エンジンのスペック向上

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2.2Lのクリーンディーゼルエンジンは基本的な設計は変わらないものの、フリクション(摩擦)の大幅低減、燃焼室の変更、次世代燃料インジェクターの搭載など、エンジン構成部品の約50%を改良して性能を向上。


従来モデルと比較して最大トルクを5%アップさせた380Nmを達成しています。


また排出ガスをクリーンに浄化する尿素SCRシステムの採用により、窒素酸化物を安定して浄化することが可能となっています。


さらに従来の6速ATに代わり、新開発の8速スポーツモードATを搭載することで燃費性能と動力性能も高めています。



・変更点③:ハンドリング性能の向上

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フロントサスペンションのコイルスプリングの配置と傾斜角を変更することで、正確なハンドリングと滑らかな操舵感を実現しています。


リアサスペンションはスプリング特性の見直しとショックアブソーバーのサイズアップが図られ、走破性能と乗り心地を向上させています。


また新しくデュアルピニオン電動パワーステアリングを採用。


初期操舵からのしっかり感を確保しつつ、モーターによる違和感を少なくして、より自然な操舵フィーリングを実現しています。



・変更点④:静粛性の向上

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フロントウィンドシールドに遮音対策を施し、フロアカーペットにも遮音材を追加することで防音性能を強化。


車内の静粛性を向上させています。


また、ディーラーオプションのフロアマットにも吸音機能を追加し、更に静粛性を高める工夫もなされています。


ビッグマイチェン後のデリカD:5の中古車相場価格は約300〜400万円となっています。


ロングセラーモデルであるためもちろんマイチェン前であれば300万円以下で狙えるわけですが、これまでのヒストリーとビッグマイチェンで実施された変更点を考慮すると、もはやフルモデルチェンジと言っても良いくらい大きな変化を遂げたことが分かります。


D:5を買うなら、安全性能という観点からもやはりビッグマイチェン後を狙う方が良いでしょう。



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