【世界的な人気を確立したモデル】ホンダ 3代目CR-Vとは?
2021.05.28
ミドルクラスのクロスオーバーSUVとして長年世界的な人気を築いてきたホンダ 3代目CR-V。
2006年から2011年にかけて販売された3代目を知っていますか?
現行型は5代目となりますし、日本ではミドルクラスSUVの人気がやや落ち着いていた時代であったため、すぐにはイメージしにくいかもしれません。
そこで今回は、3代目CR-Vのスペックや特徴を解説していきます。
■先代よりボディサイズを拡大し、車格がアップ
CR-Vは3代目からボディサイズを拡大し、車格が一ランク上がりました。
日本ではCR-V、RAV4といったミドルクラスSUVの人気がやや落ちていた時期ではありましたが、逆に北米ではSUVが安定した人気を保っていましたし、ヨーロッパではプレミアムSUVの市場が活性化していたというタイミングでもありましたので、グローバルモデルを意識してのサイズアップということになります。
ボディサイズは全長4,520mm×全幅1,820mm×全高1,690mm、ホイールベースは2,620mmとなります。
最近のモデルと比較すると特別大きいというわけではありませんが、2代目(2005年10月発売モデル iL)に比べて35mm広くなった全幅は、存在感と力強さのイメージアップ、そしてミドルクラスSUVに求められる広々とした室内空間に生かされています。
一方で全長と全高はそれぞれ20mm縮められており、ダイナミックでありながらもスポーティさも兼ね備えた、都会的なスタイリングを実現しています。
フロントビューは鋭い表情を作り出すシャープな形状のヘッドライトと、前方にせり出したボンネットの先端に設けられたグリルが、押し出し感のある存在感を放っています。
サイドビューは前後に勢いよく伸びる流線型のサイドウィンドウが特徴的で、スタイリッシュなクーペのようなキャビンのフォルムが走りの良さを感じさせてくれます。
リアビューはボディサイドからなめらかに絞り込まれた形状を基本としながら、縦型のコンビネーションランプで機能性とワイド感を強調。
テールゲートパネルは立体的なデザインでボリューム感を持たせており、躍動感とタフさを表現しています。
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※価格は支払総額
■広々とした室内空間と上質なインテリア
直線を基調としたシンプルな面構成でありながら、重厚感がある立体的な造形のインパネを採用することで、機能性と上質感を両立させています。
またメタル調パーツをトリム類やドアライニングなどに効果的に配置し、先進感のあるタフさを表現。
センターパネルはマットブラックを基調に、オーディオ部分は光沢のあるブラックパネルとメッキパーツをアクセントに配置し、格式のある高級感が演出されています。
広くなった全幅を生かして室内空間も大きくゆとりのあるサイズに最適化され、シートサイズを拡大。低反発ウレタンクッションの採用や、前後方向のスプリングピッチを適切なものにすることで、走行時の振動吸収性を向上させています。
フロントの両席は8ウェイパワーシートと、運転席には電動ランバーサポートも設定されています。
リアシートは4:2:4の分割可倒式で、6:4の割合でスライド、リクライニング、ダブルフォールディングが可能。
荷室容量は5名乗車時で524L〜623L、リアシートを倒すと最大955Lを確保しています。
■ゆとりの2.4LVTECエンジンに機能性の高いドライブトレイン
搭載されるエンジンは2.4L 直4DOHC i-VTECで、最高出力は125kW(170PS)/5,800rpm、最大トルクは220Nm(22.4kgm)/4,200rpmというスペックです。
アクセルペダル操作をセンサーで感知し、スロットルバルブを電子制御することでリニアなアクセルフィールを生み出すDBW(ドライブ・バイ・ワイヤ)が採用されています。
トランスミッションは5速AT、駆動方式はFFもしくは4WDとなっています。
4WDシステムは、通常はほぼFF状態で走行し、発進や加速時、雪道など走行状況に応じて後輪にも駆動力を配分するいわゆる“スタンバイ4WD”と呼ばれるシステムですが、ホンダ独自のデュアルポンプシステムにワンウェイカムユニットを追加することで、前輪の空転検知能力を大幅に向上させ、滑りやすい路面での発進性能やコーナリングでの安定性を高めています。
また、最低地上高は185mmを確保し、大抵のラフロードでも安心して走行することができます。
サスペンション形状は、フロントがマクファーソン・ストラット、リアはリアクティブリンク・ダブルウィッシュボーンを採用。225/60R18の大径ワイドタイヤ(Xは17インチ)を履くCR-Vにおいて、セダンレベルの軽快なハンドリングと優れた乗り心地、しっかりした接地感を感じる動きの良い足回りを実現させています。
■ミリ波レーダー搭載で安全装備も充実
車両前方に設置されたミリ波レーダーにより前走車との距離や相対速度などを検知し、追突の恐れがあるとシステムが判断した場合にブレーキ制御を行う「追突軽減ブレーキ(CMBS)」や、運転席のシートベルトを弱く2〜3回引き込むことで体感的な警報を与える「E-プリテンショナー」、高速道路での同一車線内における前走車の有無によって車速・車間を自動制御する「インテリジェント・ハイウェイ・クルーズコントロール(IHCC)」など、登場した時期を考えると最先端の安全装備が用意されています。
その他、ヘッドライトはディスチャージ(HID)、そして旋回時に進行方向を照らす「アダプティブ・フロントライティングシステム(AFS・ロービームのみ)」、車両挙動安定化制御システム(VSA)など、高い水準の安全装備が採用されています。
初代と2代目でいずれも世界的に高い人気を得てきたCR-Vは、3代目でさらにプレミアム感のある魅力的なモデルへと成長しました。
フォーマルでもカジュアルでも、ホンダらしいハンドリングとスポーティな走りが楽しめるSUVとなっており、その価値観は最新モデルにも継承されています。