【1.5L/1.6Lどっちを選ぶ?】日産 ジュークの走行性能を解説
2021.10.15
2020年で販売を終了した日産のコンパクトクロスオーバーSUV ジュークは、スポーティで個性的なエクステリア(外装)と軽快な走りが楽しめるメカニズムが特徴です。
中古車ではまだまだ新しいモデルが多数在庫していますので、検討している方も多いのではないでしょうか。
今回はジュークの走行性能を中心に、その魅力を解説していきます。
■コンパクトカー用のプラットフォームをジュークのために最適化
ジュークは、日産とルノーが共同で開発したコンパクト車用のBプラットフォームを採用しています。
このプラットフォームはマーチやキューブ、ルノーの小型車など幅広い車種で採用されているものですが、この構造をジューク用に最適化することで、高い剛性と軽量化を両立させています。
フロントサスペンションは、井桁型のサブフレームを採用して、サスペンションへの入力をサブフレームの前後2箇所で受け止める構造とし、リアには高剛性のトーションビームサスペンションを採用することで、前後ともサスペンションの剛性を向上させています。
16GT FOURグレードのリアサスペンションには、高剛性の確保と接地性を向上させるマルチリンク式を採用しています。
パワフルな1.6Lガソリンターボエンジンやインテリジェント4×4システムのポテンシャルを最大限に引き出し、クルマをコントロールする楽しさを味わえる足回りに仕上がっています。
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※価格は支払総額
■街乗り中心のキビキビとした走りが良いか、スポーティな走りを楽しみたいか、魅力的な2つのパワートレイン
ジュークには2種類のパワートレインが用意されています。
一つは1.5LガソリンのHR15DE型エンジンで、最高出力は84kW(114PS)/6,000rpm、最大トルクは150Nm(15.3kgm)/4,000rpmというスペックです。
デュアルインジェクターを採用することで中低速トルクの強化によるレスポンスと扱いやすさ、そして燃焼効率の向上による低燃費も実現させています。
JC08モード燃費は18.0km/Lです。
もう一つは1.6LガソリンターボのMR16DDT型エンジンで、最高出力は140kW(190PS)/5,600rpm、最大トルクは240Nm(24.5kgm)/1,600〜5,200rpmです。
エンジンの充填効率と燃焼効率を向上させる直噴ガソリン機構と、吸気・排気の両側に設けられた可変バルブタイミング機構によって中低速域のトルク特性を高めています。
JC08モード燃費は14.2km/L(FF)、13.4km/L(4WD)です。
トランスミッションは軽量・コンパクトなエクストロニックCVTを採用。
1.6Lターボモデルには7速マニュアルモード付のエクストロニックCVT-M7が搭載されています。
さらに、ノーマル、スポーツ、エコの3つの走行モードを選択できるドライブモードコントロールも搭載されており、経済性重視の走りや力強い走りを好みに合わせて選ぶことができます。
■オンロードでのコーナリングが楽しめる進化した電子制御4WDシステム、インテリジェント4×4
16GT FOURグレードには、よりコーナリングを楽しむための4WDシステム インテリジェント4×4(トルクベクトル付)が搭載されています。
ジュークに搭載されているインテリジェント4×4は、左右に電子制御カップリングを搭載した新開発のファイナルドライブにより、旋回時に後輪外輪側に大きな駆動力を配分するシステムで、左右の駆動力差を大きくすることで、車両ヨーモーメントをダイレクトにコントロールします。
車両各部に取り付けられたセンサーによりクルマの挙動を瞬時に読み取り、前後と後輪左右に配分する駆動力を制御。
コーナリング中は、コーナー外側のタイヤに駆動力を多めに配分することでアンダーステアを減少し、スムーズなコーナリングが可能となっています。
■最新システムではないものの基本的な安全性能は備わっている
ジュークには、フロントカメラで前方の車両や歩行者を検知するインテリジェント エマージェンシーブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)が設定されています。
ジュークの場合、このシステムは約10〜80km/hの範囲で作動します。
歩行者に対しては約60km/h以上では作動しません。
また、車線を外れると警報でお知らせするLDW(車線逸脱警報)も採用されています。
フロントカメラによってレーンマーカーを検知し、意図せずに車線から逸脱しそうな場合、インジケーターの点滅とブザーでお知らせします。
さらに対向車などを検知して、ハイビームとロービームを自動で切り替えるハイビームアシスト、すべりやすい路面などで車両の走行を安定させるVDC(ビークルダイナミクスコントロール)なども設定されています。
VDCは全車標準装備となりますが、衝突被害軽減ブレーキやLDWは最廉価グレードの15RX シンプルパッケージ以外の搭載となります。
■G-ベクタリグ コントロールで快適な走りが楽しめるマツダ CX-3がライバル
ジュークのライバルとして、マツダの最もコンパクトなSUV CX-3が挙げられるでしょう。
CX-3は当初クリーンディーゼルのみのラインアップでしたが、2017年の改良で2.0Lガソリンエンジンモデルを追加。
2020年には1.5Lエンジンモデルも新しく設定されています。
CX-3には、G-ベクタリング コントロールというシステムが採用されています。
これはドライバーのハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを変化させる機構で、これによりタイヤの接地状態を最適化させ、カーブを曲がる際の無意識のハンドルの修正操作が減少したり、ロングドライブでの疲労蓄積が抑制させることが期待できます。
ドライバーの運転技量によらず、あらゆる走行シーンで人馬一体の楽しい走りを味わうことができるシステムです。
ジュークの走行性能を中心に取り上げてみました。
街乗り中心で経済性を優先させたい方は1.5Lガソリン、ロングドライブや高速道路、ワインディングを走る機会が多い方には1.6Lガソリンターボモデルをおすすめします。
個性的なデザインや豊富なボディカラーの中から、ぜひお好みの一台を探してみてください。