【SUV】7人乗り対決 マツダ CX-8 VS 三菱 デリカD:5【ミニバン】
2022.04.27
ミニバンからSUVまで、多人数乗車が出来るクルマの選択肢は、ここ数年非常に広くなりました。
それにつられるように、SUVでも多人数で快適に移動できるクルマが欲しいというユーザーが増えています。
そこで今回は、3列シートのマツダ CX-8 と三菱 デリカD:5を比較してみようと思います。
取り上げるのは、いずれも上級グレードで価格の近いCX-8 XD Lパッケージ FF(438万2400円)と、デリカD:5 P(438万7900円)です。
この2台には、どのような違いがあるのでしょうか?
■SUVスタイルのCX-8/ミニバンスタイルのデリカD:5
マツダ CX-8(XD Lパッケージ)のエクステリアは、おなじみの魂動デザインを基本としたもので、ノーズから後方へ伸びる流麗なボディラインに、SUVらしい張り出し感の強いホイールアーチが特徴です。
全長4,900mm×全幅1,840mm×全高1,730mmのボディに、2,930mmの長いホイールベースを持ち、室内の居住性を高めています。
用意されるボディカラーはソウルレッドクリスタルメタリック、スノーフレイクホワイトパールマイカ、チタニウムフラッシュマイカを始めとした全8色の展開で、いずれも魂動デザインを引き立てる美しい発色のボディカラーになっています。
対する三菱 デリカD:5(P)は、角張ったボディに印象的なグリルを配置し、高級感と力強さが表現されたエクステリアが特徴です。
ボディサイズは、全長4,800mm×全幅1,795mm×全高1,875mmで、ホイールベースは2,850mmです。
ボディカラーは8色展開ですが、こちらはブラックマイカ、スターリングシルバーメタリック、ホワイトダイヤモンド、ブラックダイアモンドの4色を基本に、それぞれにツートーンカラーが用意されます。
デザインは好みによりますが、運転していて取り回しがしやすいのは、全長とホイールベースが短いデリカD:5でしょう。
ボンネット部分が短く、ボディ四隅の見切りも良いので、狭い道での運転も比較的楽な印象です。
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※価格は支払総額
■必要十分で包まれ感のあるCX-8/圧倒的な空間と居住性の高い3列目が良いデリカD:5
室内寸法は、CX-8が室内長2,690mm×室内幅1,540mm×室内高1,250mmです。
ミニバンと比較すると十分な頭上スペースとは言えないものの、シートに座れば窮屈さは感じません。
またサードシートは、セカンドシートの下につま先を入れられるスペースを作るなどの工夫があり、大人の男性でもある程度の距離なら不満は出ないでしょう。
XD Lパッケージはシートにスムースレザーを使用します。
いっぽうデリカD:5は室内長2,980mm×室内幅1,505mm×室内高1,310mで、室内幅を除いてCX-8よりも圧倒的に広く、すべてのシートで窮屈さを感じることもないでしょう。
特に3列目は、十分な厚みのシートクッションと広い足元のスペースで快適に過ごせるでしょう。
Pのシート表皮はファブリックで、ベージュの内装を選ぶと汚れプロテクトが付きます。
2列目、3列目への乗り降りは、CX-8がヒンジドア、デリカD:5がスライドドアと大きく異なります。
特に、狭い場所での乗り降りや、3列目シートへのアクセスの良さは、スライドドアを採用するデリカD:5のほうに分がありますが。
■安らぎのクルージングと本格クロスカントリー走破性能
CX-8(XD Lパッケージ FF)、デリカD:5(P)ともに、直列4気筒のインタークーラー付きディーゼルターボが搭載されています。
排気量はCX-8が2,188cc、デリカD:5は2,267ccです。
大きな違いは駆動方式で、CX-8はFF、デリカD:5はAWDです。
そのため燃費(WLTCモード)は、15.8km/LのCX-8に対して、デリカD:5は12.6km/Lと劣ります。
とはいえ、デリカD:5に搭載される電子制御4WD(AWC)は、ラフロードや深雪路にも対応できる高度な4輪制御システムで、あらゆる季節で道を選ばない冒険が可能です。
いっぽうCX-8には、G-ベクタリングコントロールプラス(GVC Plus)が搭載され、スムーズで安定感のある走りを実現しています。
■CX-8は1クラス上の安全性能を誇る
安全装備は、CX-8がiアクティブセンス、デリカD:5がe-アシストと呼ばれる先進装備が搭載されています。
いずれも衝突被害軽減ブレーキシステム、誤発進抑制機能、車線逸脱警報システム、アダプティブヘッドライト(CX-8)/オートマチックハイビーム(デリカD:5)を装備し、サポカーSワイドに該当します。
細かなところでは、CX-8がステアリングのアシストを行なうレーンキープアシストなのに対し、デリカD:5では車線逸脱警報のみ、またドライバーを監視して運転状況に大きな違いがでるとドライバーに休憩をうながすドライバーアテンションアラートはCX-8だけの装備と、若干CX-8のほうが充実した印象です。
■それぞれどんな方におすすめ?
居住性とひとことで言っても、空間の広さという意味と、乗り心地の良さという意味があり、前者を重視するならデリカD:5、後者を重視するならCX-8となるでしょう。
また走行性能という点でも、ロングドライブならCX-8、アウトドアシーンでもクルマを使うならデリカD:5と、ユーザーの使い方によって変わるのが悩ましいところです。