絶滅危惧種?ディーゼル搭載のSUVに乗りたい

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絶滅危惧種?ディーゼル搭載のSUVに乗りたい

2021.01.28

日本でのディーゼル車人気はそれほどでもありません。


その理由はいくつかありますが、ディーゼルエンジンの特性を考えると、じつはSUVとの相性が良いエンジンであり、その性能が欲しいがためにあえてディーゼルモデルを選ぶユーザーも少なくないのです。


数年前から、SUVにもハイブリッドやEV(電気自動車)が登場し、いまや時代の趨勢はそちらに移りつつありますが、ディーゼル人気はまだ衰える気配がありません。


その理由を、ディーゼルエンジン+SUVという組み合わせによる魅力を交えながら解説していきます。



■SUVユーザーにディーゼルエンジンが好まれる理由



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ディーゼルエンジンの燃焼工程は、一般的なガソリンエンジンとほとんど一緒です。


ただし、ディーゼルエンジンにはスパークプラグがありません。


これは燃料である軽油の「高温・高圧の状態で自然発火する」という特性を利用しているためです。


それによりディーゼルエンジンは熱効率が高く、低回転からねばりのある太いトルクを取り出すことができ、発進時から巡航速度まで力強い加速が得られるというメリットにつながっています。


つまり比較的車重が重く、エンジンの高回転域を使うことが少ないSUVには、最適な特性を持っているということ。


また岩場や砂地などオフロードを走るとき、トレーラーやキャンピングカーを牽引するときなど、低速で力強いトルクが必要な場面で、ディーゼルは頼りになるエンジンなのです さらに前述の熱効率の高さは燃費の良さにもつながります。


しかも燃料である軽油自体、ガソリンより税金が安くで、リッターあたりの単価も低いので経済的ですし、近年話題のクリーンディーゼルは、高い環境性能を有しているため、適合車種であれば税制面での優遇も受けられるというメリットもあるのです。


そして燃費が良いぶんCO2の排出量も抑えられます。


ヨーロッパでは十年以上前から、二酸化炭素削減を目的にディーゼル車の車両価格をガソリンより低く設定して普及させました。


以下では、そんな魅力を持ったディーゼルエンジンが搭載されているSUVを紹介していきましょう。



■新車のランクルで唯一ディーゼルが用意されるプラド



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ランドクルーザーの持つ本格的なオフロード性能を持ちながら、日常で気軽に乗れる扱いやすさを備えたライトデューティー版という位置づけの、トヨタ ランドクルーザープラド。


現行型は2009年に発売されたモデルで、2015年に低燃費・低排出ガス性能を両立した2.8L 直4ディーゼルターボが追加設定されました。


この2.8Lディーゼルエンジンは、最高出力を130kW (177PS)/3,400rpmから150kW(204ps)/3,000~3,400rpmへ、最大トルクも450Nm/1,600-2,400rpmから500Nm/1,600~2,800rpmと、それぞれ向上した改良型が2020年から採用されています。


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本格的な悪路走破が可能なランドクルーザーシリーズでは、国内唯一のディーゼルエンジン搭載モデルということもあり、人気を集めています。



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■性能と静粛性を両立したデリカD:5



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「オフロードも走れるミニバン」という唯一無二のコンセプトが人気のデリカD:5。


2019年登場の新型から搭載エンジンがクリーンディーゼルのみとなりました。


その2.3L 直4ディーゼルターボは、走りの質感を高めるために、フリクションの低減や燃焼室の変更など主要機構を改良し、重量も従来品より17%軽量化することで、滑らかで上質なエンジンに仕上げられています。


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スペックは、最高出力107kW(145ps)/3,500rpm、最大トルク380Nm/2,000rpmというもの。


本格的なオフロード走行を可能にするのと同時に、「ミニバン」として静かで快適であることもデリカD:5に求められるエンジン性能だと言えるでしょう。



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■7人乗りのクリーンディーゼル。マツダ CX-8



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CX-8は、マツダの国内販売におけるSUVのフラッグシップに位置するモデルです。


CX-5よりひとまわり大きなボディサイズに3列シート7人乗りというパッケージで、“ミニバンに替わる新たなファミリーカーの選択肢”としても注目されています。


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搭載されるディーゼルエンジンは、CX-5と同じ2.2L の直4ディーゼルターボで、マツダの新技術により、低圧縮比と最大筒内燃焼圧力の低下による大幅な軽量化を実現したことで、従来のディーゼルエンジンで欠点とされていた振動や重量増、汚い排ガスといった問題をクリアし、静かでパワフルな新世代ディーゼルエンジンとなっていることが特徴。


スペックは、最高出力140kW(190PS)/6,000rpm、最大トルク252Nm/4,000rpmをそれぞれ発生。


高回転まで回る素晴らしい特性は、体感してみることをおすすめします。



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■タフなパワフルさにはディーゼルが最適!?トヨタ ハイラックス



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ハイラックスは、現在新車で買える唯一のピックアップトラックです。


全長5mを超す大きなボディではありますが、ダブルキャブで室内も広く快適ですし、ラダーフレームにパートタイム式4WDというシンプルで頑丈なメカニズムが、オフロードファンにはたまらない魅力となっています。


搭載されるエンジンは2.4L 直4ディーゼルターボで、最高出力110kW(150ps)/3,400rpm、最大トルク400Nm(40.8kgfm)/1,600~2,000rpmをそれぞれ発生。


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パワフルで粘り強い動力性能はもちろんのこと、DPRや尿素SCRシステムなど排ガスのクリーン化や、アイドリングストップ機能によって燃費性能の向上を図っているのもポイントです。



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■欧州コンパクトクラスのクリーンディーゼル。BMW X1



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BMWのSUVラインアップ中、もっともコンパクトなX1。現行型は2015年発売の第2世代で、ディーゼルモデルの18dは2016年から追加設定されました。


駆動方式は四輪駆動で、電子制御8速ATとの組み合わせになります。


当時、搭載された2.0L 直4ディーゼルターボは、最高出力110kW(150ps)/4,000rpm、最大トルク330N・m)/1750~2750rpmでしたが、2019年の改良で最大トルクが350Nmに向上しています。


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BMWのクリーンディーゼルエンジンは、アルミニウム合金製クランクケースやシンプルな構造の排ガス処理技術などにより、従来の鋳鉄製エンジンと比べて大幅な軽量化を実現。


車両重量をガソリンモデルと同等とすることで、燃費性能の向上とBMWらしい“軽快な走り”が魅力です。



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■ランドローバーの末弟。ディスカバリースポーツ



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ランドローバー ディスカバリースポーツは、多用途性を意識したアドベンチャー性の高いディスカバリーファミリーで、もっともコンパクトなモデルです。


高級SUVとして、全方位にわたって高い性能とデザイン性が要求されるローバーのSUVですが、搭載されるディーゼルエンジンは、選択触媒還元(SCR)排出ガス浄化システムを搭載し、有害物質の排出レベルはガソリン車と同等、CO2排出量は20〜25%低減など、すぐれた環境性能も魅力となっています。


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2017年に追加設定されたディーゼルモデルには、最高出力は132kW(180ps)/4,000rpm、最大トルク430Nm/1,750〜2,500rpmの2.0Lディーゼルターボが搭載されています。



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ハイブリッドモデルが人気の日本ではなかなかディーゼルが浸透しないことに加え、世界的なEV車開発の波は大きくなってきています。


まさに絶滅危惧種とも言えるディーゼルエンジンの良さを味わえるのも、今だけかもしれませんね。


今後のラインアップが少なくなる前に、ぜひ一度乗っておきたいものです。




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