『違いはわずか。RXは、下位グレードでも十分』
2020.12.20
レクサスSUVの基幹車種であるRX。
ラグジュアリーSUVとして世界の市場を牽引してきたモデルですが、いざ購入を検討するとなると、エントリーグレードとトップグレードの価格差があまりにも大きいので、装備内容の違いなど気になる点が出てきますよね。
そこで今回は、グレードによる装備の違いを中心に解説していきます。
じつは下位グレードでも“買い”な理由はたくさんあるんですよ!
■現行型レクサス RXは、シリーズ4代目
※画像はRX200tです。
RXは“高級クロスオーバーSUV”として1998年に登場し、北米を中心に人気モデルとなりました。
初代と2代目は、日本ではハリアーとして販売されていましたので、デザインは日本でもよく知られています。
現行型は2015年に登場した4代目で、レクサスのアイデンティティでもある「スピンドルグリル」を中心に、ボディ後端まで続く菱形のメインボディと、大きく張り出した前後のホイールフレアが、滑らかで堂々とした力強さを表現しています。
水平基調で深みのある造形の上質なインテリアや、ゆったりとした居住スペース、先進の安全運転支援機能やマルチメディアシステムなど、高級モデルとして申しぶんのない装備も魅力です。
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※価格は支払総額
■グレード体系はガソリンのRX300とハイブリッドRX450hが基本
※画像はRX200tです。
RXは、2.0L 直4ガソリンターボの「RX300(2017年にRX200tから改称)」、3.5L V6ガソリン+モーターのハイブリッド「RX450h」の2車系に、全長の長い3列シート仕様の「RX450hL」というラインアップとなります。
このうちRX300とRX450hについては、2WDとAWD(四輪駆動)、そして快適装備の充実したversion Lと、スポーティな専用装備のF SPORTがそれぞれ設定されています。
価格は以下の通り。
RX 300(2WD):524万円
RX 300 “F SPORT”(2WD):612万円
RX 300 “version L”(2WD):615万円
RX 300(AWD):551万円
RX 300 “F SPORT”(AWD):639万円
RX 300 “version L”(AWD):642万円
RX 450h(2WD):638万円
RX 450h “F SPORT”(2WD):757万円
RX 450h “version L”(2WD):729万円
RX 450h(AWD):665万円
RX 450h “F SPORT”(AWD):783万円
RX 450h “version L”(AWD):756万円
RX450hL(AWD):796万円
エントリーに位置するRX300の2WDモデルと、同じ5人乗りトップグレードのRX 450h “version L”(AWD)とのあいだには、約230万円の価格差、同じRX300 の2WDモデル同士でも90万円の差があります。
それぞれの差は、どこから生まれているのでしょうか?
■賢いユーザーは下位グレードを選ぶ
※画像はRX200tです。
RX300/RX450hと上位グレードの装備で異なるのは、ホイールサイズ、パノラミックビューモニター、ナビ、NAVI・AI-AVS、ヘッドランプ、ドアミラー、LEDイルミネーション、ヘッドアップディスプレイ、シート表皮、シートヒーター、シート調整といった程度で、エントリーグレードを選んでもユーザーが困ることはありません。
それぞれポイントを、実際に所有した場合に気になる装備から解説していきます。
・シート表皮
下位グレードのシート表皮はファブリックですが、上位グレードは本革となります。
たしかに本革シートの方が高級感がありますが、本革シートは普段のお手入れが必要で手間がかかりますし、冬場にはシートに座るとヒヤッとするので、それを嫌ってあえてファブリックを好む人も少なくありません。
どうしても本革シートが良いという方は、新車であればシートヒーター付き本革シートをオプション(約32万円)で選ぶこともできます。
・ホイールサイズ
下位グレードのみ18インチアルミホイールが装着され、上位グレードは20インチとなります。
しかしタイヤのゴム部分のハイト(厚さ)の違いで、かえって18インチの方が乗り心地が良くなるというメリットもあります。
またタイヤの買い替え時も値段が安くなります。
違いははっきり言って見た目の部分が大きいので、どうしても20インチが良いというのであればアフターメーカーで高性能な、しかも好きなデザインを自分で選んだ方が良いでしょう。
下位グレードでもっとも気になる装備は、上記2点に絞られると言っても良いでしょう。
その他細かな点を挙げるとしたら、以下の装備の違いがあります。
・LEDヘッドランプ
上位グレードが3眼になるのに対し、下位グレードではオーソドックスなプロジェクタータイプとなります。
たしかに3眼タイプはスタイリッシュですが、見た目だけで機能的には問題ありません。
どうしても3眼タイプが良いという場合は、オプション(約21万円/ブレードスキャンアダプティブハイビームシステムとセット)で選ぶこともできます。
・本革ステアリング
上位グレードは本革+本木目/バンブーもしくはF SPORT専用となります。
下位グレードでも本革ですので気になりません。
・スカッフプレート
上位グレードはLEDイルミネーションもしくは専用ロゴ付となりますが、スカッフプレート自体標準装備なので問題ないでしょう。
・カラーヘッドアップディスプレイ
これはRX300のみオプション設定となります。
あれば便利な装備ですが、なくても困りません。
・パノラミックビューモニター
これは下位グレードと“F SPORT”にオプション設定となります。
安全性を高める装備ではありますが、標準でバックガイド&サイドモニターが装備されるので問題ないでしょう。
・ITSコネクト
これは、クルマのセンサーでは捉えきれない見通し外の情報や信号等の情報を他車や路車間通信システムが直接通信し、ディスプレイに表示するシステムで、下位グレードと“F SPORT”にオプション設定となります。
安全性を高める装備ではありますが、同じシステムが搭載された車両が近くにいる場合、もしくは装置が設置された限られたゾーンでのみ機能するため、プラスアルファの要素が強い装備であると言えるでしょう。
もっとも下位のRX300は、“F SPORT”と比較しても88万円の差があります。
これは当然装備の差ではあるわけですが、そもそもRXは高級モデルであり、下位グレードでも装備は充実しています。
決してチープな印象になりませんし、むしろ賢い選択だと思いますね。