【個性あふれるトヨタとホンダのリッターSUV】ライズとフィット クロスター
2020.11.24
ここ数年のSUV人気によって、各メーカーはラインアップを充実させています。
なかでもコンパクトクラスは、それまで見落とされていたこともあり、新型車が続々と投入され、地域によってはコンパクトカーとコンパクトSUVの販売が逆転しそうな勢いです。
国内市場では、しばらくスズキの独壇場といった状態でしたが、トヨタとダイハツが共同開発を行ったライズ/ロッキーの投入、さらにはヤリスクロスのデビューなどにより、お手軽なリッターカークラスSUVが再注目されています。
そこで今回は、今注目のリッターカークラスSUV代表トヨタ ライズ/ダイハツ ロッキーと、大人気コンパクトカー、フィットのクロスオーバーSUV版であるフィット クロスターを比較しながら、その魅力に迫りましょう。
■両車の成り立ち
トヨタ ライズ/ダイハツ ロッキーは、2019年11月に発売された5ナンバーサイズのコンパクトSUVです。
ダイハツとトヨタの共同開発とアナウンスされていますが、実際にはダイハツの新世代に向けたクルマづくりDNGAを採用した初めてのモデルです。
“見晴らしが良く、運転しやすいヒップポイント”“ゆとりのある居住性”というSUVならではの特色を活かし、運転の苦手な方や狭い道路を走る機会が多い方にとって扱いやすいクルマとされました。
対するフィット クロスターは、2020年2月にデビューした新型フィットのバリエーションのひとつとして、ラインアップされました。
エクステリア(外装)には力強さやタフなイメージを高める専用デザインが与えられており、アウトドアを楽しむアクティブなユーザーにぴったりのモデルとなっています。
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※価格は支払総額
■コンパクトさではライズ/ロッキー
ライズは、全長3,995mm×全幅1,695mm×全高1,620mm、ホイールベースは2,525mmのコンパクトサイズながら、17インチの大径タイヤと存在感のあるフェンダー、大胆な造形の前後バンパーによって力強いデザインとなっています。
いっぽうフィット クロスターは、全長4,090mm×全幅1,725mm×全高1,545mm、ホイールベースは2,530mm。
フィットの親しみやすさや安心感を感じさせるデザインをベースに、フロントグリル、力強いバンパーデザインやフェンダーアーチモールなどによって、SUV感を高めています。
■ハイブリッドも選べるフィット クロスター
ライズに搭載されるエンジンは、1.5Lクラス並みのトルクを幅広い回転数で発揮し、走りの楽しさと低燃費を両立させた1.0Lの直3ガソリンターボです。
最高出力72kW(98PS)/6,000rpm、最大トルク140Nm(14.3kgm)/2,400〜4,000rpm。
2WDと4WDが用意されており、WLTCモード燃費は18.6km/L(2WD)です。
フィット クロスターは、1.5Lガソリンエンジンに走行用と発電用を分けた2モーターのハイブリッドシステム「e:HEV」と、1.3L 直4ガソリンエンジン(i-VTEC)が用意されています。
e:HEVは、基本がエンジンを動力源として使わないシリーズハイブリッドですが、高速道路などエンジンのほうが効率が良い場合にのみ、クラッチが直結されエンジンで走行します。
走行用モーターのスペックは、最高出力80kW(109PS)/3,500〜8,000rpm、最大トルク253Nm(25.8kgm)/0〜3,000rpm。
WLTCモード燃費は29.4km/L(2WD)です。
また1.3Lガソリンエンジンは、最高出力72kW(98PS)/6,000rpm、最大トルク118Nm(12.0kgm)/5,000rpmで、WLTCモード燃費は19.4km/L(2WD)となっています。
■インパネデザインは好みの分かれるところ
ライズは、視界の良さと運転のしやすさに配慮した機能性と、アクセントカラーやメッキ加飾で上質感と遊び心を演出したインテリアです。
フロントシートは、座面のサイドサポート部の角度を高く設定、背面部とサイドパットの硬度には差をつけることでホールド性を向上させています。
前後のシート間は900mmで、後席でもゆとりのある足元空間を確保。
後席は見た目以上に広く、大人が乗っても十分実用に耐えるレベルにまとまっています。
対するフィット クロスターは、極細フロントピラーやシンプルなインパネデザイン、2本スポークのステアリング、ヒドゥンワイパーなどに、視覚的なノイズを減らし、すっきりした視界と開放感、心地よさと安心感を提供しています。
新世代シートフレームを採用することでホールド性と座り心地を高い次元で両立させたボディースタビライジングシートや、上級セダン並みの座り心地を目指したコンフォートリアシートなど、パッケージングの工夫だけでなく、シートへのこだわりで高い居住性を達成しました。
■荷室とユーティリティ
ライズの荷室は、荷室幅1,000mm、荷室高865mm、荷室長755mmというゆとりある広さに、可動式デッキボードによって利便性を向上させています。
荷室容量はデッキボードを下段にセットした場合が369L。
デッキボートを外せば449L(2WD)のスペースが現れます。
またデッキボードを上段にセットすると、倒したリアシートとともにフラットな空間を作り出すこともでき、長尺物や大きな荷物を積載する際に便利です。
フィット クロスターの荷室は、容量427L。
積み降ろしのしやすさに配慮した幅の広いテールゲート開口となっており、その最大開口幅は1,080mm、特に頻繁に荷物を通過させる部分の開口幅を従来モデルより広げることで、使いやすさを向上しています。
また独自のセンタータンクレイアウトにより、リアシートの座面を跳ね上げて背の高い荷物を積んだり、リアシートをダイブダウンさせてフラットな荷室空間を確保することができるなど、フィットならではの便利で実用的なアレンジも魅力です。
ライズ/ロッキーは、コンパクトなサイズにSUVの魅力とメリットをたっぷり詰め込んだモデルです。
狭い住宅街の道路や駐車場をよく利用する方や、運転に自信のない方、初めてクルマを運転する方にもオススメです。
いっぽうフィット クロスターは専用のデザインが与えられていたり、最低地上高も他のグレードより高められていたりと、単なる“SUV風”ではなく、クロスオーバーとしての魅力も十分。
普段使いを重視しつつも、アクティブな趣味も楽しみたい行動派の方にぜひ乗っていただきたい1台です。