雪山が多いユーザーは寒冷地仕様がおすすめ

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雪山が多いユーザーは寒冷地仕様がおすすめ

2020.11.17

寒冷地仕様は、降雪地帯において生活に必要な装備を備えたグレードです。


北海道で販売されるクルマは全車寒冷地仕様が標準装備で、その他の降雪地域でも基本は寒冷地仕様ですね。


でも、それ以外の地域に住んでいるドライバーで、愛車でウィンタースポーツを楽しんでいるという方なら、安心・安全・暖かさを強化してくれる寒冷地仕様は、出先で心強い相棒となってくれるでしょう。



■凍らず、雪でも低温でも動き、暖かいのが寒冷地仕様



雪山が多いユーザーは寒冷地仕様がおすすめ


寒冷地仕様のキーワードは、凍らず、低温でもちゃんと作動し、クルマもヒトも暖かくです。


そして雪・氷・塩害からクルマも守ります。


冷却水やウォッシャー液は不凍成分液の濃度を上げて、凍結温度を下げます。


昔のクルマはエンジンオイルも夏場よりも低粘度に交換しましたが、最近の高効率エンジンは最初からローフリクション化で超低粘度(0W-20など)なので交換の必要はありませんね。


4WDモデルは最初からヘビーデュ-ティに仕様になっているモデルが多くて、2WDでは上級グレードにしか装備されないシートヒーターがベーシックグレードから標準装備されていたりします。


変更点・追加点はモデルによって異なりますが、SUVではヒーター類など電気的負担が増えることを見越して、最初からオルタネーターの発電量、バッテリー容量に余裕を持たせてあるモデルもあります。


雪山が多いユーザーは寒冷地仕様がおすすめ


ヒーターはシートヒーターなどヒトを暖めるものと、ウインドウ(ワイパー部分も含めて、ワイパーの凍結をふせぐ)やドアミラーを暖めて、ドライバーの視界を確保するものもありますね。


燃料で言えばディーゼル燃料も、燃料が凍らないように寒冷地仕様があります。


日本では5種類のディーゼル燃料があって、季節・気温によって地域で変えています(同じ地域でも夏と冬で違います)。


ディーゼル車をお持ちの方ならご存知でしょう。


たとえば雪のない都会から降雪地に行く場合は、降雪地に入るまでの燃料でスタートして、降雪地に入ったところで満タン(低温用燃料です)。


このようにしておけば、降雪地で駐車しておいても燃料凍結が防げます。


降雪地帯では必需品、ウィンタースポーツが好きな方にも魅力的な寒冷地仕様。


新車ならメーカーオプションで用意されているので、降雪地以外でも購入可能です。



■寒冷地仕様になると変わるおもなパーツとは?



雪山が多いユーザーは寒冷地仕様がおすすめ


●オルタネーター


オルタネーター(交流発電機:ACG)は、発電量を上げた強化タイプに交換され、バッテリーの充電不足を補い、寒冷地仕様で増えた電装品の電力消費に対処します。


オルタネーターの強化と同時に、バッテリーを大容量に交換されている車種もあります。


オルタネーターが強化されていないモデルのなかには、スターターモーターを強化するモデルもあります。



●大容量バッテリー


始動(セルモーター駆動)・点火・燃料噴射・電装品に使われるバッテリー(ハイブリッド車のリチウムバッテリーではありません)の容量をアップします。


大容量にすると低温時の始動性能を示すCCA(コールド・クランキング・アンペア)値も上がります。


ちなみにトヨタ RAV4の場合、標準で100Aのバッテリーが、寒冷地仕様になると130Aになっています。



●濃度UPして凍りにくい冷却水に


冷却水(LLC:ロング・ライフ・クーラント)は、不凍液(エチレングリコール)・防錆剤・酸化抑制剤・消泡剤を水で希釈したものです。


標準仕様の濃度は30%で-15℃ぐらいで凍結してしまいますが、寒冷地仕様は濃度を上げ50%に。


凍結温度が-35℃ぐらいまで下げられます。



●ワイパーの凍結を防ぐウインドシールドデアイザー


フロントウィンドウのワイパー停止位置と右Aピラー側に熱線を配して雪や氷を融かして、ワイパーが雪で凍結し動かなくなることを防ぎます。


タイマー付きが便利です。



●雪が付きにくいウィンターブレード


特別な寒冷地仕様ではありませんが、降雪地域な必需品です。


低温でも柔軟性があるゴムで覆ってあって、固着を防ぎ、雪でもちゃんと拭き取ってくれます。


このウインターブレードは標準タイプより重く、また雨よりも抵抗が大きな雪の拭き取りに対処するため、寒冷地仕様ではワイパーモーターが強化されていることがあります。



●視界確保・視認性アップのフォグランプ


雪、雨など悪天候下で視界を確保しつつ、他車に存在を知らせます。


フロント側は近くを広く照らします。


色は白か淡黄色で、昔はフォグランプといえばイエローでしたが、最近は白が主流です。


リア側は後続車へ自車の存在を知らせるだけで、色は赤です。



●凍らないウォッシャー液


ウォッシャー液もLLC同様に凍結温度が異なるものがあって、寒冷地で使うなら凍結温度-30℃のものがいいでしょう。


極寒地用に-60℃までというもの、撥水効果・油膜除去効果があるものなどいろいろあり、そのまま使えるタイプと、希釈して使うタイプがあります。また寒冷地仕様では、ウォッシャータンクの容量をアップした車種もあります。



●曇りや凍結を除去するヒーテッドドアミラー


ドアミラーをヒーターで暖めて霜、露、雨滴を付きにくくします。



●朝イチでも即暖房のフロントヒーター(スタートアップヒーター)


電気式補助ヒーターで、冷間時からエンジン始動直後に冷却水温度が上がらず通常ヒーターが効きにくいときに、暖房を補助してくれます。


通常ヒーターは冷却水の熱を利用していますからね。電気式なので即熱性があります。


シートヒーターとともに寒冷地での強い味方です。


通常ヒーターの制御を変え寒冷地向きに強化タイプとした車種もあります。



●後席の足元に温風を送るリアヒーターダクト


リアシートの足元に温風を送るためのダクトです。


フロントから送風するだけですが、けっこう効きます。


逆に冷気を防ぐための装備にインパネアンダーカバーがあります。



●ラジエーターの前にシャッター?


ラジエーターに当たる走行風を制御して、冷却水が必要以上に冷やされることを防ぎます。


結果、ヒーターの効きが悪くなることも抑えられます。


レースだと昔からオーバークール対策にはラジエーターにガムテープを貼りましたね。


これと効果は同じです。



●雪・氷の侵入・傷を防ぐカバー類


フェンダープロテクター、スライドドア後部プロテクター、サスペンションカバー、フルアンダーカバーなど雪・氷・塩害(融雪剤)からボディ・足回りを守るカバー類も用意されている車種もあります。


また、融雪剤や港などでの塩害から下回りを保護するアンダーコートも純正でありますね。


トヨタはほぼすべての車種に寒冷地仕様を用意しているのに対し、日産はもともとのパーツの性能に余裕をもたせ、特段寒冷地仕様を設けていないなど、メーカーやブランドによって対応が違っています。


とはいえ、寒冷地仕様はヘビーデューティでどれも便利で安心な装備で、ウィンターススポーツで降雪地に行くならスタッドレスタイヤとともにほしいものばかりですね。


中古車選びの際には、そんなところに注意してみるのも面白いかもしれません。



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