【2020年版】トヨタ ハイラックスってどんなクルマ?
2020.06.14
1968年に初代が販売されたトヨタ ハイラックスは、現在世界中の国と地域で、農作業や荷物の運搬はもちろん、レジャーにも愛用されているピックアップトラックです。
2020年現在、国内で正規に新車販売されている唯一のピックアップトラックであるハイラックスについて紹介しましょう。
■世界で愛される「仕事車」ハイラックス
トヨタが長年に渡り世界で販売しているピックアップトラックが、ハイラックスです。
「頑丈さ」や「壊れにくさ」が世界で高く評価されているモデルです。
世界中のさまざまな地域のさまざまな需要に合わせて、ガソリンorディーゼル、ATorMT、2WD or 4WD、シングルキャブ or ダブルキャブなどなど、豊富な種類のパワーユニットと、パワートレイン、そしてボディ形状をラインアップしているのも特徴です。
つまり、ひと口にハイラックスと言っても、国や地域、仕向地によって、さまざまなハイラックスが存在しているのです。
また、発展途上国の粗悪な燃料を給油しても問題なくエンジンが作動するように、現代のコモンレール式ではなく旧式のメカポンプ式のディーゼルエンジン搭載モデルが用意されていたりもします。
そのラインアップに販売地域の道路事情や、お国柄が現れているのも興味深い点と言えるでしょう。
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※価格は支払総額
■現代のクルマとしての装備も用意
現行型8代目は、日本国内では2017年9月から販売開始。
先代モデルは国内では販売されなかったので、13年ぶりに日本市場に復活することとなりました。
近代的なエクステリアデザインを持つ8代目ですが、パートタイム4WD、ラダーフレーム、トルクフルなディーゼルエンジンと、基本部分は堅実そのもの。
パワートレインは、2.4Lコモンレール式ディーゼルエンジンと6速ATの組み合わせになっています。
堅実なメカニズムに対して、安全性能部分には最新のものが採用されています。
衝突被害軽減ブレーキやレーダークルーズコントロール、車線逸脱防止支援システムなど、現代では欠かせない機能にくわえ、オフロードで運転をサポートする先進のシステムも装備しています。
なかでもアクティブトラクションコントロールは、4輪駆動でオフロードを走行時、スリップを検知するとスリップした車輪にブレーキをかけ、他の車輪にトルクを配分することで、悪路での高い走破性を確保するのに役立っています。
ボディは高張力鋼板を最適配置し、強固なボディシェル構造を採用。
各断面には発泡タイプの吸音材や遮音材を最適配置することで優れた静粛性を実現しています。
■国内のグレード展開はいたってシンプル
2020年5月現在、ラインアップされているグレードは、特別仕様車を加えても3つです。
カタロググレードが2つという点が、商用車ならではのシンプルさを感じます。
ベースグレードのXは装備も簡素で、各種運転支援技術はもちろん、オートエアコンすら装備されません(マニュアルエアコンのみの設定)。
また、ホイールもスチール製のいわゆる鉄チンホイールです。
これはこれで趣がありますが、現実的な選択肢とは言い難いでしょうね。
いっぽう上位グレードにあたるZになると、各種運転支援技術やオートエアコン、スマートキーなど、一気に装備が充実します。
また、アルミホイールや各種加飾類も加わり、Xとは見た目も大きく異なります。
走行性能に関する部分も同じことが言えて、アクティブトラクションコントロールや降坂時の車速を一定の低車速にキープしてくれるダウンヒルアシストコントロールなどは、Zだけの用意です。
特別仕様車の Z“ブラック ラリーエディション”は、Zをベースに、エクステリアやインテリアにブラックの専用加飾が施されたり、純正では珍しいホワイトレターのタイヤを装備したりして、ワイルドかつスポーティな仕上げとなっています。
■「仕事車」という点を理解した硬派なアウトドアユーザーにオススメ
正直日本では、全長5,335mm×全幅1,855mm×全高1,800mmというサイズのピックアップトラックを実際に仕事車として使用する方は少ないと思います。
しかし、このサイズのピックアップトラックだからこそカッコよく見えるというシーンはいくつもあります。
そのひとつが、アウトドアユーザーが、必要な道具をラフに荷台に積み込み、オフロードでガンガン使うことかもしれません。
また日本で手に入る数少ないピックアップトラックですから、欲しい方にはドンピシャでハマるはず。
ただし、ハイラックスはいわゆる貨物自動車なので、1ナンバー登録で毎年車検が必要だったり、装備が簡素だったりと、いくつかのウィークポイントもあります。
そのへんを理解して選んでほしい1台です。