ランクル70とFJクルーザー。人気の2台はどちらが買い?
2022.07.18
昨今ではその利便性や取り回しのしやすさですっかり人気のカテゴリーに成長したSUVですが、トヨタ ハリアー等のシティ派SUVと対極ともいえるトヨタの中古車といえば、ランドクルーザー70とFJクルーザーです。
同じランドクルーザーファミリーにカテゴライズされる2台を比較しましょう。
■復刻時はマニア向け。徐々に人気となったランクル70とは?
「ナナマル」ことランクル70は1984年に40(ヨンマル)の後継としてデビューしたランドクルーザーで、マイナーチェンジを重ねながら国内では2004年まで継続してラインナップされていたロングセラーです。
今回紹介する復刻モデルは、ランクル70登場30周年を記念して販売されたもので、各部に現代的なリファインや装備追加を行ったものとなります。
元来もっていたヘビーデューティーな性格はそのままに、モダンな形状のターンシグナルランプ一体型のヘッドライトや運転席・助手席のSRSエアバッグにABSなどを装備。
さすがに最新鋭とまではいきませんが、現代の道路を運転するうえで必要な部分はしっかりと備えています。
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※価格は支払総額
■コンセプトモデルがそのまま発売されたFJクルーザーとは?
2006年に北米で登場し、その人気から本来予定されていなかった日本でも販売されるようになったという少し変わったルーツを持つFJクルーザー。2018年の販売終了後も継続した人気で、現在でも見かけることが多いですね。
ベースとなっているのは当時のランドクルーザープラドで、基本的な構造などは同車を踏襲しつつも、ご先祖様にあたるランクル40が持つモチーフを巧みに取り込んだレトロでありつつもポップなデザインやカラーが魅力です。
もともとはアメリカ市場を想定してデザインされたこともあり、車幅はやや広めです。
■正しくレトロな70、レトロだけじゃないFJ
まずランクル70は一番の特徴といってもいい、カクカクとした外観デザインが現代においては逆に新鮮で個性的です。
前述の通りヘッドライトまわりや細かい部分は現代風にリファインを受けているとはいえ、サイドからのシルエットや直線的なルーフラインなど、雰囲気は完全に“あのころのヨンク”そのもの。
各部にあしらわれたギラリと光るメッキパーツやスクエアなウインドウ、リアゲートに据え付けられたむき出しのスペアタイヤなども懐かしさを感じさせてくれます。
ボディサイズは、全長4,810mm×全幅1,870mm×全高1,920mmで、日本の道路事情に合った適度な大きさです。
いっぽうFJクルーザーは、全体的に丸みを帯びたポップなルックスながら、四隅のゴツゴツとしたブロックやスキッドプレート風のパーツなどでクロカン感をしっかりと演出。
さらにヨンマル譲りの愛嬌ある丸形ヘッドライトにTOYOTAロゴ付きのグリル、左右には特徴的な観音開きのドアを装備するなど、じつに個性的で遊び心に溢れたデザインを纏っています。
ボディサイズは、全長4,635mm×全幅1,905mm×全高1,840mmとなっており、70と比較するとやはりどっしりとした全幅の広さが目立ちます。
■どこか懐かしい70、遊び心溢れるFJ
続いてインテリアですが、ランクル70については各部のアップデートがされているものの昔懐かしい配置のコクピットとなっています。
オフロード走行を意識した水平基調のパネルデザインと、床面に張り出すセンタートンネル、シンプルなエアコン操作系や各部スイッチ。
そうそう、クロカンってこういう感じ!という心をくすぐる内容です。
それでも収納力は復刻に合わせてしっかりと確保されているので、手と目によく馴染みつつも利便性が高いインテリアに仕上がっています。
そしてFJクルーザーの内装は打って変わってとにかくパネルの組み合わせ等がポップで可愛らしく、各部スイッチを大きく配置することで悪路走行時の操作性を向上させるなど機能面も抜かりありません。
また、シルバーパーツを多用した切り替えデザインによって立体感もあり、70と比較するとよりデザインにこだわった内装となっています。
もちろん現代的なオフローダーですから、シートは防水加工が施されています。
■同じエンジン、異なる個性。甲乙つけがたい2台
搭載されるエンジンは同じ4.0LのV6で、型式も同じ1GR-FE型のスペック違い ランクル70に搭載されるのは、最高出力170kW(231PS)/5,200rpm、最大トルク360Nm(36.7kgm)/3,800rpmというスペックで、平成17年基準排出ガス50%低減の環境性能を実現しているほか、トランスミッションは5速MTのみ。
クロカン車らしいトランスファーレバーによる2WDと4WDの駆動切り替えが可能なパートタイム4WDを組み合わせることで走破性を高めています。
対するFJクルーザーは北米スペックのチューニングがなされており、吸排気系やECUの調整により70よりもやや高回転型でハイパワーな最高出力203kW(276PS)/5,600rpm、最大トルク380Nm(38.8kgm)/4,400rpmというもの。
排気音なども北米で好まれる音質に調整されており、よりパワフルさを感じる仕様となっており、5ATにトランスファーレバーを備えたパートタイム4WDが組み合わせられており、トランスミッションにターゲットユーザーの違いが出ています。
中古車市場で根強い人気を持つ2台。
これ以外にも語りたい違いや魅力が満載なのですが、語り始めると止まらなくなってしまうほどなので、それはまた別の機会に…。
新車生産はすでに終わったモデルですが、中古車市場では比較的流通量もある車種なので、気になった方はぜひご検討下さい。
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