TNGAが初採用された4代目トヨタ プリウスとは?
2022.06.21
すでに国民車と呼んでも差し支えないほど、日本中で見かけるトヨタ プリウス。
4代目に進化した現行型では、熟成の度合いが進んでいます。
2015年に発表された4代目プリウスについて、解説していきます。
■TNGA採用による低重心パッケージ
4代目プリウスのボディサイズは、全長4,545mm×全幅1,760mm×全高1,470mmで、ホイールベースは2,700mm。車両重量は1,350㎏となっています。
3代目よりも全高が抑えられて、低重心化されているのは、トヨタの新型シャシーTNGAが採用されたためです。
重心高を下げることにより、安定性を確保し、同乗者にも優しい、横揺れの少ない乗り心地を実現しています。
さらに、シートのヒップポイントの高さやステアリングの傾きなど、疲れにくいドライビングポジションを追求しました。
サスペンション形式も見直され、フロントにストラット式、リアにはダブルウィッシュボーン式を採用。
リアシートの乗り心地や、旋回時のリアの追従性が格段に高まり、4代目プリウスの乗り味の向上に大きく貢献するとともに、室内の静粛性も向上。
質を高めることに成功しています。
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※価格は支払総額
■遊び心と美しさを備えた先進的なデザイン
キーンルックを採用したフロントビューは、3代目よりも切れのあるシャープな印象。
TNGAの採用により、エンジンマウント部分が低くなった利点を生かし、ボンネットからフロントガラスに続く滑らかなラインを作り上げています。
リアは、空力性能を考えたスポイラーや、ラウンド形状になっているリアガラスなど、エッジを効かせたなかにも滑らかな面造形を組み込むことにより、つねに風の流れを意識した処理が行われています。
トライアングルシルエットを維持しながら、ロー&ワイドなデザインとすることにより、安定感と安心感を高めています。
インテリア(内装)のインパネは、人の感覚に寄り添った機能配置やデザインを優先するユニバーサルデザインを採用。
インパネフード後端を62mm低くすることにより、ドライバーの前方視界をスッキリとさせ、採光部分を広くとることにより、室内の広さも感じられます。
オーナメント加飾やレジスター加飾は、メッキパーツにより先進的かつ高級感のある印象。
ステアリングホイールは、楕円形から真円に変更され、操作性も向上しています。
■39.0km/Lと低燃費
パワートレインは、直列4気筒1.8Lエンジン+電気モーターのハイブリッドシステム(THSⅡ)です。
エンジンのスペックは、最高出力72kW(98PS)/5,800rpm、最大トルク142Nm(14.5kgm)/3,600rpm、それに最大出力53kW(72PS)、最大トルク163Nm(16.6kgm)のフロントモーターが組み合わせられます。
トランスミッションは電気式無段変速機。
駆動方式はFFと、Eグレード以外にはリアに最高出力5.3kW(7.2PS)、最大トルク55Nm(5.6kgm)の電気モーターを配置したE-Fourが用意されます。
3代目まで4WDモデルのなかったプリウスですが、E-Fourの登場で雪道に弱いというプリウスのイメージを払拭しています。
燃費性能(WLTCモード)は、ベースグレードのEで32.1km/L、その他のグレードで27.2〜30.8km/L(E-fourは25.4〜28.3km/L)と、クラストップレベル。 EV走行に切り替わる速度が引き上げられたことから、それまで苦手と言われてきた高速燃費も向上しました。
■自動ブレーキ、車線維持支援システムなどが運転をサポート
安全装備は、プリクラッシュセーフティ、レーントレーシングアシスト、オートマチックハイビーム、レーダークルーズコントロール、ロードサインアシストで構成されるトヨタセーフティーセンスにくわえて、パーキングサポートブレーキ、ブラインドスポットモニターなど、数多くの予防安全装置が搭載されています。
4代目になり、革新的な進化を遂げたプリウスは、日本を代表するクルマになっています。
時代の先端を進むプリウスを超えるのはプリウスであり、この先の道を作っていくのもプリウスです。
プリウスは、つねに進化を続けながら、人と環境に寄り添う存在であり続けます。