クーペとSUVを融合させたSUV 日産スカイラインクロスオーバーを紹介
2019.04.15
スカイラインクロスオーバーは、日産自動車が2009年から2016年まで販売していたSUVです。
スカイラインと聞くと、スポーツクーペやセダンのイメージを持つ方も多いと思いますが、SUVにその名が付けられたスカイラインクロスオーバーとは、一体どんなクルマだったのでしょうか?
ラグジュアリークーペとラグジュアリーSUVの融合から生まれた
日産は、2009年の発表の際、ラグジュアリークーペとラグジュアリーSUVの融合から生まれた『新ジャンル』のスカイライン」と、スカイラインクロスオーバーを紹介。
当時、日産にはムラーノや、ミドルサイズのSUVエクストレイルがすでにラインナップされていましたが、スカイラインクロスオーバーはその両者とも性格の異なる、スポーティな高級SUVという位置付けとして誕生されました。
エクステリアでは、2006年にモデルチェンジとなった第12代目V36型スカイラインセダンとクーペの流麗なプロポーションをそのままに、短いオーバーハングに18インチの大径タイヤ、ボリューム感のあるフェンダーを持たせ、力強さとプレミアム感のある、スポーティなデザインとしました。
まさに、発表時のクーペとSUVを融合した、地を捉え、宙を駆ける姿をイメージさせるエクステリアを表現しています。
スカイラインクロスオーバーのメカニズム
エンジンは、V36型スカイラインと同様、VVEL (バルブ作動角・リフト量連続可変システム) 付き、3.7リットルV6 DOHCエンジンを搭載。最高出力は243kW(330ps)を発生し、スカイラインと同様7,000rpmまで気持ち良く回り、全域で素晴らしいエンジンレスポンスを持つスポーティな走りが楽しめます。
このエンジンに組み合わされるトランスミッションは、マニュアルモード付きフルレンジ7速オートマチックで、途切れのない加速感を達成しながら、高速走行時の低燃費や静粛性の向上にも貢献し、グレードが370GTならば、1リッターあたり9.2km/Lを達成します。
サスペンション方式は、フロントがダブルウィッシュボーン、リヤがマルチリンク式の4輪独立懸架を採用。スカイラインという名に恥じない操縦安定性を追求しながら、プレミアムSUVとしての乗り心地にもこだわって開発されています。
プレミアムSUVとしての快適性や機能性
インテリアは高級パーソナルクーペのような、曲線を多用した滑らかで優雅な印象を与えるデザインとなっていました。オプションとなる本革シートや、目線に近い部分のソフトパッドの質感、アームレストなど直接手で触れる部分は、快適性に優れながらもプレミアム感を十分に感じさせるものとなっています。
リアシートは6:4の分割可倒式で、リアシートを倒すと開口部とラゲッジスペースがフラットになるという使いやすい荷室。
また、ラゲッジスペースの左右にはシートバックの前倒しと電動での引き起こしができるスイッチ、運転席には電動での引き起こしができるスイッチが備わっています。また、運転席のヘッドレスト裏側には格納式のコートハンガーを装備(グレード別設定)。脱いだジャケットをスマートに掛けることが可能です。
また、クルマを上空から見下ろしているかのように周囲の状況をモニターで確認できるアラウンドビューモニターや、LDP(車線逸脱防止支援システム)、LDW(車線逸脱警報)等、グレード別の設定ではありますが、プレミアムSUVにふさわしい機能と安全性を高める装備が採用されています。
スカイラインのスポーティなデザインと走りに、細部までこだわったプレミアム感のある造り、そしてSUVとしての使いやすさや乗り心地を融合させたスカイラインクロスオーバー。
2016年に生産を終了していますので、今は新車で購入することはできませんが、状態の良い中古車が多く出ています。スカイラインクロスオーバーは、SUV市場に新たな一石を投じたことは間違いありません。