なにかと使いやすいスバル インプレッサ スポーツ
2020.10.25
セダンよりも荷室を有効的に活用でき、スポーツカーにも比肩するアグレッシブな走りが楽しめる。
そんなひと粒で2度美味しい使い方ができるスポーツワゴンが、スバル インプレッサ スポーツなのです。
■レヴォーグよりもコンパクトなスポーツワゴン
スバル レガシィのプレミアム化にともない、空いた穴を埋めるべく1992年にインプレッサが投入されました。
初代は、5ドアのスポーツワゴンおよびセダン、さらに北米仕様モデルには2ドアクーペも存在していましたが、現在は5ドアハッチバックワゴンの「スポーツ」と、4ドアセダンの「G4」という展開です。
現行モデルは、2016年にはフルモデルチェンジを敢行した第5世代で、SGP(スバルグローバルプラットフォーム)を採用し、軽量化と安全性能の大幅な向上が行なわれています。
そのうちインプレッサ スポーツのボディサイズは、全長4,460mm×全幅1,775mm×全高1,480mmに、ホイールベース2,670mmで、先代モデルよりも全長で45mm、全幅で35mm、全高で15mm拡幅され、それにともないキャビンスペースも拡大されました。
エクステリア(外装)は、躍動感と塊(かたまり)感をイメージさせるスタイリングにバーサティリティ(多用途性)を融合。
スバルらしいデザインとシャープな造形によって、次世代の5ドアハッチバックワゴンにふさわしい完成度となっています。
2019年秋には大幅な改良を施し、フロントフェイスを一新。
さらなる躍動感を追求し、17インチおよび18インチアルミホイールの意匠も改良されたほか、インテリアには便利機能が追加され、安全装備も充実。
ドライバーの運転負荷を軽減するアイサイト・ツーリングアシストが全車に標準装備されました。
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■操作性と居住性を追求したインテリア
インテリア(内装)は、インパネからドアへと流れるような連続造形により、サイズ感を上回る空間の広がりと安心感を表現。
操作性ではスポーツ性を追求し、先代よりも小経化(直径375mm→370mm)されたステアリングは、断面形状を最適化して握り心地も向上。
シフトレバーも握りやすいデザインに一新するとともにシフトブーツの採用によって高級感を強調しています。
シートはフロント&リアともに立体感のある機能的なデザインを採用し、内部構造も大幅に刷新して座り心地を向上。
フロントシートは、胸椎部のパッド面剛性を高めることでホールド感を高め、運転姿勢を維持しやすくなったほか、座面部はクッションのしっかり感を向上するとともにウレタン裏側の形状を変更して体圧分布を最適化することで、ヒップから膝裏までをしっかり支え長時間座っていても疲れにくくなっています。
2019年秋の改良では、運転席シートのポジションメモリー機能に加え、ドアミラーメモリー&オート格納機能やリバース連動ドアミラー、オートドアロック・アンロック機能付き集中ドアロックなどの便利機能が追加されました。
細部の意匠は、加飾パネルに金属やカーボンなど素材感のあるモチーフを使うことで、高級感とともに見た目の安心感を表現。
上級グレードではシルバーのダブルステッチを随所にちりばめて質感を向上しています。
後部座席から荷室にかけての利便性の高さは、インプレッサスポーツの特徴で、通常時でもゴルフバッグ3個を余裕で積み込むことができ、フロアボード下にはサブトランクも完備。
6:4分割可倒式の後部座席を倒せばさらに荷室を拡大させることもでき、荷物量と乗員人数によってフレキシブルにアレンジすることができるようになっています。
■パワートレインは2種類。待たれるe-BOXERの追加
インプレッサ スポーツのエンジンは、2.0L直噴および1.6Lの2種類。
そのうち2.0Lエンジンは直噴とすることで、燃焼効率を向上、さらに直噴の特長である燃料冷却の活用と触媒の早期活性化による排出ガスのクリーン化で、出力向上と環境性能向上を両立することに成功しています。
いっぽう1.6Lは、TGVの位置変更と吸気ポートの形状見直しによって、燃焼効率の向上が図られています。
エンジンスペックは、2.0Lが最高出力113kW(154PS)/6,000rpm、最大トルク196Nm(20.0kgm)/4,000rpm。
1.6Lが最高出力85kW(115PS)/6,200rpm、最大トルク148Nm(15.1kgm)/3,600rpmをそれぞれ発生しています。
いずれも低回転域のトルクが増幅され、スムーズな加速を行なうことができるようになり、街中でのストップ&ゴーでもストレスを感じさせません。
トランスミッションは、リニアトロニックと呼ばれるCVTを採用。チェーンのショートピッチ化によりレシオカバレージを拡大し、マニュアルモードのギア段数を7段へと多段化させました。
これにより走りと環境性能を向上させ、さらにオートステップ変速制御も採用することで走りの楽しさを高めています。
駆動方式は、FFおよびAWDの2種類が設定されています。
■最新のアイサイトを装備
航空機メーカーのDNAを受け継ぐスバルでは、安全思想にも並々ならぬこだわりを持っています。
事故に遭わないための基本設計として、死角の少ない優れた視界確保にこだわっており、全周方向の視認エリアを確保することで安全と快適をもたらし、悪天候下でもクリアな視界を保つためにワイパー形状にまでこだわっています。
また走行安全ではボディ&シャシーの刷新により、乗員保護性能もアップさせました。
そして予防安全の観点から生まれたスバル車最大の安全装備が、アイサイト(ver.3)です。
ステレオカメラによるシステムは、前方の車両だけでなく白線やガードレール、歩行者などを認識し、高精度の情報と自車の走行状況をもとにソフトウェアが必要な制御を判断。
状況に合わせてVDC、エンジン、トランスミッション、メーター、ステアリングなどのユニットを適切に制御して高度な運転支援を実現します。
おもな機能にはプリクラッシュブレーキ、全車速追従機能付きクルーズコントロール、アクティブレーンキープ、AT誤発進&後退抑制制御などがあり、このアイサイトを搭載したことでスバル車の事故件数を約6割削減したというデータもあります(スバル独自算出による)。
2019年秋の改良では、ツーリングアシスト機能を全車標準装備。
ほかに死角の安全確認をサポートするスバルリアビークルディテクションも搭載し、アイサイトとともに優れた予防安全性能を発揮します。
■ショートインプレ
5ドアハッチバックスタイルのワゴン車の場合、利便性の高さに反して剛性不足による走行安定性の不足が生まれやすくなります。
しかし、インプレッサスポーツではSGPの採用に加え、フロント側リーンフォース追加とリア側のサブフレームの構造見直し、軽量化などによってスポーティな走り味を体感させてくれます。
またステアリングギアボックスのギア比を従来型の14.5:1から13:1にすることで操舵力が滑らかになり、応答遅れを感じさせずリニアなコントロールを可能にしています。
ユーティリティ&コンフォート面では、さすがにハッチバックだけあって荷室容量は広くて開放的、さらに荷物の出し入れがしやすいというのもポイント。
またサイドドアの開口面積が大きくなるよう工夫されているので乗降性が高く、後部座席にチャイルドシートを取り付ける際にも不便を感じることはありません。
かつてレガシィが築き上げたスポーツワゴンという新しいジャンルを受け継ぎ、独自のブラッシュアップによって正統な進化を遂げているインプレッサ スポーツ。
スバルならではの走り味と、ハッチバックの使いやすさ、ワゴンならでの流麗なスタイリングがすべて揃った全方位型の5ドアハッチバックワゴンといえるでしょう。
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