実は言いたくない…。SUVを選ぶデメリット
2020.04.08
背が高くて見通しが良く、スタイリッシュで居住性にも優れ、ラゲッジスペースも十分にあることから、人気が高まっているSUVですが、反面、SUVならではの欠点もデメリットあります。
「本当は言いたくない」SUVのデメリットは、SUVを選ぶうえで知っておいて損はないと思いますよ。
■おしなべて、お金がかかる
ハッチバックやセダンには、車両価格が150万円程度という車種がいくつもあります。ところがSUVは、ほとんどのモデルが200万円以上。ハッチバックやセダンよりも、割高です。
少々乱暴なまとめ方をすれば、同じプラットフォームのプリウスとC-HRでは、プリウスが256.5万円〜なのに対し、C-HRハイブリッドは299.5万〜、BMWの1シリーズではハッチバックの118iが334万円〜なのに対しX1 sDrive 18iは438万円と、いずれも高額です。
またSUVは、大きなボディに4WD機構の搭載などにより車両重量がかさみ、その結果として燃費性能が悪化する傾向にあります。
それを嫌って、最近では2WDモデルをメインにしたモデルも増えていますが、重量増はいかんともしがたく、ハッチバックやセダンに比べると燃費は落ちます。
さらにラフロードにおける走行性能を安定させるための大きなタイヤは、交換費用が高くなり、維持費用もその分割高になります。
■取り回しに苦労する
迫力あるスタイリングが魅力のSUVですが、使い勝手の面ではほかのモデルより劣ることが少なくありません。特にミドルサイズ以上のSUVは、居住性と安全性アップのためボディの拡幅化が進んであり、道幅の狭い日本では苦労させられることも多くなります。
ただし車幅と最少回転半径はかならずしも比例するものではなく、Uターン時などの取り回しを気にする方は、諸元表を参考に車両を選ぶことが肝要です。
また、SUV特有の問題として挙げられるのが車高の高さです。車高が高く見晴らしが良いというメリットのいっぽうで、立体駐車場など高さ制限のある場所に進入できないことが欠点です。
都心部にある機械式パーキングでは高さ制限を設けていることが多く、そのためSUVが入庫できるパーキングが優先的に埋まってしまうこともあります。
この車高の高さは、開放感を生み出す一方、その分だけ死角を生み出しやすくなります。車両に近いものほど見えにくくなるため、発進時やカーブ時、駐車時にはよりいっそうの注意が必要となります。
さらにフロアそのものが高められているSUVは、車両の乗り降りで苦労させられることがあります。
■デメリットの裏返しはメリット
ここまでSUVのデメリットを紹介してきましたが、テクノロジーの進化によってそれらのデメリットの多くが改善されています。 まずお金の問題ですが、SUVブームの加熱にともなって、中古車として売却する際の査定額に期待がもてるようになっています。
つまりリセールバリューが高いのです。 また燃費は、車体の軽量化技術に加え、エンジンのダウンサイジング化やハイブリッド化などによって、燃費性能が改善されています。
タイヤの価格はいかんともしがたい項目ですが、大径のタイヤは路面の細かな凹凸を拾っても振動が伝わりにくく、4WDならではの走破性の高さは悪路でも大活躍。災害時ではその真価を発揮する頼もしい相棒となってくれるでしょう。
ヘッドクリアランスが大きく広々とした室内スペースは、長時間の移動でも快適に過ごすことができますし、実用性を重視しているモデルでは、ラゲッジスペースも広く取られていて、シートアレンジによってはさらに荷室空間を広げることも可能です。
荷物の出し入れもしやすく、電源ソケットの用意など、ユーテリティに優れているのもSUVならではのメリットです。 フロア高が上がっているSUVでは死角が増えるものの、そのアイポイントの高さが生み出す開放感は大きなメリットといえるでしょう。
遠くまで見渡せるため走行中の安全確認がとりやすく、渋滞時でもストレスを感じることがありません。 また最近では360度モニターや、自動ブレーキ、駐車支援サポートといった安全装備も充実しており、死角が生み出す危険をセンサーが自動的に察知して防止。安全性を大幅に高めています。 どんなスタイルにもメリットやデメリットがあるものです。
しかし、人気のSUVは、メーカーも開発にチカラをいれており、デメリットをテクノロジーによってカバーしています。それらメリット＆デメリットをしっかり理解したうえで、SUVを愛車に選んでみませんか？？
