プロパイロットってどんな技術ですか?
2020.11.19
1958年、米国のクライスラーが初めて市販車に採用してから約60年。
クルーズコントロールは、他の安全機能と統合制御されることで、高速巡航のみならず、渋滞時にも非常に便利な機能として進化しました。
どこまで進化しているかというと、最新の日産プロパイロット2.0では条件付きながらハンズオフも可能。
センシングだけでなく3D高精度地図データとGPSで、見えない先まで予見して、きちんと自動運転してくれます。
■プロパイロットの基本は単眼フロントカメラの情報
日産のプロパイロットは、2016年にデビューした新型セレナのAT車に初めて搭載されました。
先進運転支援システム(ADAS)で、いわゆるオートクルーズコントロールです。
システムは、画像処理ソフトウェアを搭載したフロント単眼カメラに、ECM(スロットル制御)、EPS(ステアリング制御)、VDC(ブレーキ制御)、電動PKB(停止保持制御:パーキングブレーキ制御)、そしてカメラ情報により各ユニットをコントロールするADAS ECUによって構成され、前方車両や白線を瞬時に把握し、人間が運転している感覚に近い自然な走行を実現させます。
当初、システムの作動条件は100㎞/hまででしたが、現在は120㎞/hまで引き上げられました。
また2020年8月のマイナーチェンジで、セレナのプロパイロットにミリ波レーダーが追加されました。
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■プロパイロット2.0は3眼カメラ。ハンズオフも可能に
2019年7月に発売されたスカイラインに搭載されたのがプロパイロット2.0で、オートクルーズでハンズオフを可能にしました。
もう少し正確に言うと高速道路/自動車専用道路で、ドライバーが介入可能な自動運転のレベル2(限定的な使用でハンズオフ可能)を実現したということです。
同一車線内ではハンズオフです。
さらにナビゲーションシステムと連動して設定されたルート上では、車線変更、分岐、追い越し時の車線変更を自動化。
システムは大幅に進化し、単眼だったフロントカメラは3眼(トライカム。画角:広角150度、標準54度、望遠28度)になり、加えて5個のミリ波レーダー(フロント1個、サイド4個)、周囲を監視するカメラ4個(フロント、サイド2個、バック)、超音波ソナー12個などで、周辺車両・白線・標識などを1/100秒単位で高精度にセンシングします。
なかでもポイントは、ナビゲーションシステムと連動した3D高精度地図データを利用していること。
これでカメラやレーダーの捕捉範囲を越えた情報の先読みができ、自車の位置もGPSを併用して5㎝単位で計測できます。
なので、ルート設定しておけば、後はお任せで向かうことが可能になります。
ただし対面通行路、トンネル内、急なカーブ、料金所・合流地点やその手前などでは、ハンズオフができません。
また、システム作動中は制限速度以上で車線変更や追い越しはできません。
とはいえドライバーは、常にモニターで(赤外線カメラ)で顔の向き、目の開閉状態などを監視され、前方を注視していないと判断した場合には警報を、反応がない場合は、減速~停止し、緊急停止時SOSコールが作動します。
あくまでもドライバーが運転の主であり、責任を負っていることに変わりありません。
■搭載車種
○プロパイロット
・セレナ
2016年、フルモデルチェンジ時にプロパイロットを搭載。
2020年8月にはミリ波レーダーを採用し、インテリジェントFCW(前方衝突予測警報)を標準装備。
・エクストレイル
2017年6月のマイナーチェンジでプロパイロットを搭載。
2020年1月にはミリ波レーダーを採用し、衝突回避ブレーキ(インテリジェントFCW)とプロパイロットの性能を向上させました(20Xiと20Xi ハイブリッド)。
・リーフ
2018年6月に発売した特別仕様車「X 10万台記念車」にプロパイロットを搭載。
2019年12月のマイナーチェンジではプロパイロットが改良され、下り坂での設定速度維持、ブレーキ操作が可能になりました。
プロパイロットパーキング(駐車時に必要なすべての操作を自動制御)も改良。
・キックス
2020年6月には発売されたe-POWERのコンパクトSUV、キックスにもプロパイロットが採用されています。
SOSコール、インテリジェントルームミラー、踏み間違い誤発進防止、衝突防止アシスト、インテリジェントアラウンドビューモニターなどを装備します。
・ルークス
2020年3月に発売されたルークスハイウェイスター(X、Gターボ)には、ミリ波レーダーを追加したプロパイロット搭載グレードが設定されています。
■プロパイロット2.0
・新型スカイライン 込めて
※画像は2017年式です。
2019年7月に発売されたスカイラインにはプロパイロット2.0が搭載されています。
先進運転支援システムはインテリジェント FCW(前方衝突予測警報)、インテリジェント エマージェンシーブレーキ、インテリジェント ペダル(車間距離維持支援システム)、インテリジェントクルーズコントロール、ハイビームアシスト、アクティブAFS、踏み間違い衝突防止アシスト、インテリジェント BSI(後側方衝突防止支援システム)/BSW(後側方車両検知警報)、インテリジェント LI(車線逸脱防止支援システム)/LDW(車線逸脱警報)、インテリジェント BUI(後退時衝突防止支援システム)、踏み間違い衝突防止アシスト(後退時)、インテリジェントアラウンドビューモニター(移動物検知機能付き)と万全の装備です。
プロパイロット2.0はシステム構成が充実していて、現在のところ日産最強です。
ただ、そのぶん高価で、今後、スカイライン以外のモデルに普及していくかは不透明(ラグジュアリーなモデルには投入していきそうですが…)。
今後の進化&普及が気になるところですね。
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