ナナマル、ヒャク、ニヒャク…ランドクルーザーを正しく理解しよう

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ナナマル、ヒャク、ニヒャク…ランドクルーザーを正しく理解しよう

2020.09.07

トヨタ ランドクルーザーは、70年近く世界のあらゆる過酷な環境や道路を走り続け、愛されてきたクルマです。


クルマにあまり詳しくない方でも、ランクルという呼称を一度は耳にしたことがあるに違いありません。


とはいえ、ひと口にランクルといっても、年代ごとにさまざまなタイプがあり、マニアは車両の型式で区別しています。


それが、70(ナナマル)や100(ヒャク)、200(ニヒャク)という呼び名です。


しかし、シロウトにはナナマルやヒャク、ニヒャクと言われても、チンプンカンプン。


そこで今回はその歴史を振り返りつつ、ランドクルーザーのモデル構成や世代について解説してみましょう。



■ランドクルーザー ヒストリー



ランドクルーザーの歴史は、1951年登場のトヨタ ジープBJ型にまで、さかのぼります。


当時の警察予備隊(現在の陸上自衛隊)向けに計画されたジープBJ型は、小型トラック用のシャシーを四輪駆動用にしたモデルで、「ジープ」は商標権に触れることから、1954年に車名を「ランドクルーザー」にあらためられました。


ナナマル、ヒャク、ニヒャク…ランドクルーザーを正しく理解しよう

40系 BJ42型



その後ランドクルーザーは、20系、40系、70(ナナマル)系へとモデルチェンジしていきます。


これがランドクルーザーの源流であり、いわゆるヘビーデューティー系の流れです。


もうひとつの幹であり現行の200系につながるステーションワゴン系は、1967年に登場したFJ55型が源流です。


マニアの間ではランクル55(ゴーゴー)と呼ばれる55型は、40系のメカニズムをベースにした、まったく新しいデザインの本格ステーションワゴンでした。


現在の国内の2本柱のひとつプラドは、ライトデューティー系です。


その源流は、1985年、ヘビーデューティー系の70系をベースに、快適な乗り心地と乗用車感覚あふれる内装を施した派生モデルのランドクルーザー・ワゴンでした。


世界中で販売されるランドクルーザーは、仕向地やユーザーニーズによって、同じ年度でも新旧が併売されていたり、旧モデルが復活したりと、すこし複雑な発展をとげたモデルです。


その複雑な歴史をひも解くには、まずヘビーデューティー、ステーションワゴン、ライトデューティー、それぞれの系統でわけると、理解が深まると思います。以下では、それぞれの系統を解説します。



■車両の基本構成がわかるとランクル理解度が深まる



・ランクルをランクルたらしめるヘビーデューティー系


1955年に登場したランドクルーザーの第2世代、20系は、外観が民間向けにデザイン性の高いものへと大きく変わり、その完成度の高さから北米などの市場にも投入されたモデルです。


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これを足がかりに、1960年に第3世代の40系(ヨンマル)が登場。


信頼性の高いクロスカントリー車として、海外でも高い評価を獲得し、24年に渡って世界中で愛されました。


ナナマル、ヒャク、ニヒャク…ランドクルーザーを正しく理解しよう


1984年になると40系の後継モデルとして、70系(ナナマル)が誕生します。


この時代には四輪駆動車が乗用車としても使われるようになってきたため、70も快適性や操作性を向上させてはいましたが、ベースはあくまでも業務用途や過酷な環境での使用を主体としたモデルであり、現代的な装備やデザインよりも、機能(信頼性、耐久性、悪路走破性)を優先したものでした。


70は、ランドクルーザーをもっとも端的に体現したモデルで、日本では考えられないほど過酷な環境での走りを可能にしている”真の”ランドクルーザーであり、いまでも世界中で愛されています。


日本での販売は2004年に終了。


海外では改良を続けながら現在でも生産・販売が行われ、2014年に期間限定で70が復活、話題となりました。


このことからも熱烈なファンにとって、ランドクルーザーといえば、この「ナナマル」なんですね。



・現行200系につながるステーションワゴン系


初代ステーションワゴンであるFJ55型の後継として登場したのは、1980年に登場した60(ロクマル)でした。


フロントシートがセパレートタイプになり、エアコンやパワーステアリング、シート生地にはファブリックも用意されたことで乗用車に近づき、個人ユーザーにも支持されました。


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1989年には、60の後継車80(ハチマル)が登場。


ボディサイズが大きくなり、乗車定員8名仕様も設定され、装備もふくめ高級SUVとしての性格を強めました。


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1998年、現在のランクルイメージを確立することになる100(ヒャク)系が登場します。


ボディサイズはさらに拡大し、室内寸法も広くなるとともに、サスペンション形状の変更や先進的な機能も積極的に導入されました。


最上級グレード「シグナス」の登場など、高級車としてのプレステージが高められたモデルとなりました。


ナナマル、ヒャク、ニヒャク…ランドクルーザーを正しく理解しよう


現行型ランドクルーザーの200(ニヒャク)系がデビューしたのは2007年のことでした。


プラットフォームを一新し、剛性、耐久性、安全性、室内の快適性を向上させるとともに、ボディサイズも拡大、高級感も高められました。


200系は富裕層を中心に人気となり、2020年現在、世界100カ国以上で販売されています。



・ライトデューティー系


1980年代はレジャーユースの増加を背景に、クルマには機動性に加えて居住性やスタイルが求められるようになってきました。


そこでトヨタは、70系のショートボディーのバンをベースに、快適な乗り心地と悪路走破性の両立を図ったランドクルーザーワゴンを投入。


1990年にはロングホイールベースの5ドアモデル、「プラド」が追加されました。


これを機にライトデューティ系ワゴンは、70系の流れから分離。独自の発展を遂げることになります。


1996年には、丸みを帯びた乗用車的なスタイルで3ナンバーサイズの2代目へと発展。


2002年には、新設計の高剛性フレームを採用した3代目へと進化しています。


現行型の4代目プラドは、2009年の登場。


ハイラックス サーフと統合されたものの、ランドクルーザーの持つ高い悪路走破性はそのままに、扱いやすいボディサイズと高い機能性、快適な居住空間を持つ「快適で実用的な本格クロカン」として人気となっています。


世界累計販売台数1,000万台(2019年)、販売国数は約170カ国というランドクルーザーは、日本はもとより世界中で愛されるSUVです。


世界の険しい山岳路や砂漠地帯、冠水した道路、ボンネットまでつかるほどの水深がある川など過酷な状況のなか、今日もどこかで人々の暮らしを支え、ランドクルーザーは走り続けています。



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