【王道ミニバン(日産セレナ)VS流行りのSUV(マツダCX-8)。7人乗り対決】
2020.10.27
多人数乗車モデルといえば、これまでミニバンが第一候補でしたが、近年はミニバンに代わる多人数乗車モデルとして、SUVが注目されるようになってきました。
とはいえ、そもそもの成り立ちが異なるクルマで、ミニバンの性能を補完することは可能なのでしょうか?
そこで今回は、王道ミニバンである日産 セレナと、7人乗りSUVとして人気のマツダ CX-8を比較しながら、ミニバンとSUVを7人乗りという観点から比べてみました。
■車両価格はSUVがやや割高
日産 セレナには、標準ボディに加えてスポーティでスタイリッシュな外観のハイウェイスターや、日産の関連会社オーテックが手がけるプレミアムな専用装備が満載のAUTECHなど、さまざまなバリエーションがあります。
車両価格は、ガソリン車の標準ボディが257万6200円〜335万3900円で、
人気のハイウェイスターでは275万8800円〜328万4600円、
AUTECHは323万6200円〜359万4800円。
話題のe-POWERは、標準ボディが299万7500円〜347万3800円、
ハイウェイスターが329万3400円〜372万5700円、
AUTECHは377万3000円〜392万7000円となっています。
いっぽうCX-8は、2種類のガソリンエンジンとクリーンディーゼルのラインアップで、パワートレインと装備の違いでグレードが分けられています。
車両価格は、2.5Lガソリンが294万8000円〜420万5300円、
2.5Lガソリンターボが435万2700円〜480万9200円、
クリーンディーゼルモデルは352万円〜489万600円。(※100周年記念特別記念車を除く)
CX-8のほうがやや割高ですが、エアロパーツを装備したハイウェイスターや装備の充実したAUTECHを選んだ場合、その差は小さくなります。
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※価格は支払総額
燃費はセレナ、パワーはCX-8
セレナには、エンジン+モータードライブのスマートシンプルハイブリッドのガソリンモデルと、e-POWERという2種類のパワートレインが用意されています。
2.0L 直4ガソリンエンジンは、最高出力110kW(150PS)/6,000rpm、最大トルク200Nm(20.4kgm)/4,400rpmで、それに最高出力1.9kW(2.6PS)、最大トルク48Nm(4.9kgm)のモーターが組み合わせられます。
トランスミッションはエクストロニックCVT(無段変速)で、JC08モード燃費はXグレード(2WD)で17.2km/Lです。
ハイブリッドのe-POWERは、エンジンを発電専用に使う100%モータードライブの新感覚ドライブが楽しめるパワートレインです。
駆動用モーターは、最高出力100kW(136PS)、最大トルク320Nm(32.6kgm)で、JC08モード燃費はe-POWER ハイウェイスターGを除く全車で26.2km/Lです。
いっぽうCX-8は、2.5L ガソリンが最高出力140kW(190PS)/6,000rpm、最大トルク252Nm(25.7kgm)/4,000rpm、WLTCモード燃費は12.4km/L。
2.5L ガソリンターボは、最高出力169kW(230PS)/4,250rpm、最大トルク420Nm(42.8kgm)/2,000rpm、WLTCモード燃費は11.6km/L。
2.2L ディーゼルターボは、最高出力140kW(190PS)/4,500rpm、最大トルク450Nm(45.9kgm)/2,000rpm、WLTCモード燃費は15.8km/L(2WD)。
JC08とWLTCモードという違いがあるので、直接比較はできないのですが、燃費はファミリーユースを意識したミニバンのセレナが優れています。
ただし動力性能は、CX-8でもっともパワーの低い2.5Lガソリンでもセレナをうわ回っており、多人数乗車でも十分なパワーが期待できます。
ちなみに4WDシステムは、セレナが前輪と後輪に回転差が生じるとクラッチを作動させ、四輪に駆動力をつなぐオートコントロール4WDシステムで、いわゆる生活四駆というシンプルなもの。
CX-8には、ドライバーには感じ取れないほどわずかなタイヤスリップなどをリアルタイムにモニターし、路面状況をいち早く予測して駆動力を積極的に自動制御するi-ACTIV AWDという先進の4WDシステムが搭載されています。
雪道やラフロードでも使うなら、やはりSUVのメカニズムに軍配があがります。
室内の居住性はミニバン
セレナは、パッケージングの良さを生かしたフラットな床面と広大な室内空間が魅力です。
クラストップレベルの室内寸法は、室内長3,170mm、室内幅1,545mm、室内高1,400mmというもの。
2列目シートをロングスライドさせると、大人でも脚を伸ばせるほどゆったりとした空間を確保でき、横方向にも最大690mmの超ロングスライドが可能。子供が着替えるスペースを作ることもできるほどです。
また3列目シートにもスライド機構があり、足元スペースを十分に確保することができます。
いっぽうCX-8は、室内長2,690mm、室内幅1,540mm、室内高1,250mmで、大人の多人数乗車でも比較的ゆったりと座ることができます。
3列目シートは、ミニバンのセレナほど広くはないものの、着座位置を研究することで、大人が乗っても窮屈さを感じさせない設計になっています。
運転支援と安全性能は互角
ファミリーカーとして気になる安全性能は、セレナが360度セーフティアシストをはじめ、衝突被害軽減ブレーキ、車線逸脱防止支援システム、後側方衝突防止支援システム、ペダル踏み間違い防止アシスト、標識検知機能といった予防安全装備が全車標準となっています。
また高速道路などでのアクセル、ブレーキ、ハンドルの操作をアシストする「プロパイロット」や、スイッチを押すだけでハンドル操作を自動で行い、駐車をアシストするインテリジェント パーキングアシストがオプションで選択できます。
CX-8も同様の予防安全装備を持っていますが、プロパイロットで可能となる高速道路でのハンドル操作は行ないません。
また、エントリーグレードの25Sでは、車線逸脱防止支援システムが警報のみになったり、標識検知機能が搭載されないといった装備の差があります。
どちらが買い?
ミニバンとSUVそれぞれの良さがありますので、使用環境に応じて選ぶのが良いと言えます。
セレナは室内空間が広く、乗り降りがしやすいのでお年寄りや小さなお子さんを乗せる機会が多い方、お子さんのスポーツの送迎など、車内で着替えさせたいといった使い方に向いているでしょう。燃費が良く経済的なのもポイントです。
いっぽうCX-8は、優れた走行性能、上質な室内空間が特徴ですので、ロングドライブやアウトドアレジャーを家族で楽しむという方、3列目はエマージェンシー的なものと割り切れる方におすすめです。