SUVのインプレにたびたび登場する難しい用語を教えて!

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SUVのインプレにたびたび登場する難しい用語を教えて!

2020.04.06

SUVのインプレにたびたび登場する難しい用語を教えて SUVモデルの多くは、オフロードを含むあらゆる道路を走行することを想定して設計されています。


次々に登場する新型SUVの紹介記事を読んでいると、なにやら分かりにくいパーツや装備が出てきます。


なかには、SUV特有のものもあり、ちょっとクルマにくわしい人でもチンプンカンプンという用語もあります。そんな難解な用語を解説します。



■デフロック



SUVのインプレにたびたび登場する難しい用語を教えて!


デフロックの「デフ」とは、デファレンシャルギアの略で、自動車には欠かせない装備です。クルマがコーナーを曲がる時、それぞれのタイヤには回転差が生じています。


駆動輪の場合、それぞれのタイヤがガッチリ路面をつかんでいるのに、内側は遅く、外側は速く回ろうとするわけですから、この回転差を吸収しなければクルマはスムーズに曲がることはできません。


デフは複雑な歯車の組み合わせにより、両輪の回転差を吸収しながら駆動力を伝えることができる仕組みになっています。 ところがデフには「抵抗の少ないほうをより多く回転させる」、という仕組み上の弱点があります。


ですからもし片方のタイヤがぬかるみなどにハマり空転してしまった場合、そちら側のタイヤに駆動力を多く伝えてしまい、地面をつかんでいるほうのタイヤには力を伝えることができないのです。


4WDであっても、同じ現象が起こります。 こうした状況になってしまった場合に「デフ」を「ロック」させる。つまりデフの働きを止め、駆動が伝わっているすべてのタイヤに駆動力を伝えることができるようにする機能です。


ぬかるみの多いオフロードや、タイヤが頻繁に空転するような岩場などで重宝するデフロックは、クロカンSUVには欠かせない装備なのです。



■ヒルディセントコントロール



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ヒルディセントコントロールは、エンジンブレーキだけでは減速できない急勾配や滑りやすい路面を下る際、クルマを自動で一定の速度にコントロールしてくれる機能です。


通常、クルマのブレーキは、後輪よりも前輪が良く効くような設計になっています。滑りやすい路面の急な坂道を下る場合(車両は荷重が前側に多くかかった状態)、ドライバーがフットブレーキのみで速度を抑えようとすると、タイヤがロックして滑ってしまい、クルマを制御しにくくなることがあります。


ヒルディセントコントロールは、そんな状況でクルマが自動で前後のブレーキ配分を制御することによって、ドライバーはブレーキ操作をすることなく、坂道を下ることができます。


つまり、ドライバーはタイヤのロックを気にすることなくハンドル操作に集中することができるというわけです。


SUVのインプレでは、ヒルディセントコントロールの有無や制御のレベルについても評価の対象とされることがあり、オフローダー性能を知るひとつの情報とも言えます。



■トルクベクタリング



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トルクベクタリング機構が搭載されたトヨタ RAV4 アドベンチャー 4WDは、高いトラクション性によって、オフロードでの走破性を高めていることは、ご存知かと思います。


その反面、舗装路では「燃費が悪い」とか、「曲がるのが苦手」と言われてきました。 詳しい技術的な説明は避けますが、四輪すべてが駆動輪となる4WDは、それぞれのタイヤにかかる負担が大きいことや、コーナリング時にそれぞれのタイヤの回転速度が異なるにもかかわらず、駆動力を送り続けることでクルマ全体を押し出そうとする不自然な動き(アンダーステア)になることによります。


ところが近年、最新のSUVにも搭載されるようになってきたトルクベクタリングによって、こうした弱点が解消されてきています。 トルクベクタリングとは、ざっと説明すると、4つの駆動輪に駆動力を自在に配分させることができる機能です。


たとえば舗装路のコーナリング中、コーナーに対してリア外側の駆動力を増やし、内側をゼロにすることでアンダーステアを抑え、曲がりやすく素直なコーナリングが可能になります。


また乾いた舗装路を走行する際など、つねに4WDである必要がないときは自動で2WDにし、回転抵抗を減らして燃費を向上させることもできます。


本来悪路走破を目的に装備された4WDにトルクベクタリング機構を備えることで、SUVであってもスポーツカーのようなスムーズでナチュラルなコーナリング性や、燃費性能を向上させることが可能になっています。



■トランスファー



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トランスファーとは、トランスミッションによって減速された動力を、前後の駆動輪に分配する機構です。ハイブリッド車など一部のモデルを除き、ほとんどの4WD車にはトランスファーが装備されています。


ドライバーが4WDの制御や切り替えをすることができない車種もありますが、トランスファーを操作することができる車種の場合は、スイッチやレバーを操作することで2WDと4WDを切り替えたり、走行状況にあわせて前後の動力配分を選択したりすることができます。


本格的な悪路走破を目的としたクロスカントリーSUVのなかには、トランスファーに副変速機を備えたものもあります。これはトランスミッションで減速された動力をさらに減速させ、強い駆動力が欲しい時に活躍します。


たとえば急な坂を上り下りしたり、牽引をするときなどです。 路面状況に合わせてトランスファーの切り替えや設定の操作をすることも、SUVを楽しむひとつの方法でもありますから、インプレで”トランスファー”という言葉が登場した時には、スイッチなのかレバーなのか、どんなモードがあるのかに注目してみると面白いでしょう。



SUVによく見られる装備と用語について、雑誌やメディアで取り上げられる新車インプレをご覧になる際、ぜひ参考にしてみてください。もっとクルマを楽しく、面白く感じられるようになると思いますよ!



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