CR-Vとヴェゼルのハイブリッドモデル、どんな違いがあるの？

ホンダが日本国内で販売するクロスオーバーSUVは、2018年にニューモデルが投入されたCR-Vと、コンパクトクラスSUVの販売台数でつねに上位に位置するヴェゼルの2車種があり、それぞれにハイブリッドモデルが用意され、販売台数に貢献しています。

2車種のハイブリッドには、どのような違いがあるのでしょうか？スペックを中心に解説します。

スペックは一目瞭然。大きなCR-Vとコンパクトなヴェゼル

初代CR-Vは、1995年にクリエイティブムーバーシリーズの第2段として登場しました。当時、ホンダがRV市場へ参入するため企画されたクリエイティブムーバーシリーズは、おもにFFのシャシーをベースに仕立て上げられたRVが中心で、CR-VはコンパクトSUVのアクティブムーバーとして誕生しました。

それから約25年の間に、幾度かのコンセプトチェンジを行ない、現在はミドルクラスSUVとして5代目が販売されています。

いっぽうヴェゼルは、2013年にコンパクトクラスのクロスオーバーSUVとしてデビュー。以来、つねにクロスオーバーSUVの販売台数上位を争っています。

ボディサイズは、CR-V ハイブリッドが全長4,605mm×全幅1,855mm×全高1,680mmで、ホイールベースは2,660mm。いっぽうのヴェゼル ハイブリッドは全長4,330mm×全幅1,770ｍｍ×全高1,605ｍｍ(※ハイブリッド RS・Honda SENSINGは、全長4,340mm×全幅1,790mm×全高1,605mm)で、ホイールベースは2,610mm。ミドルクラスとコンパクトクラスの違いが、はっきり現れています。

また価格は、CR-Vが378.432～436.104万円、ヴェゼルが246～292.6万円。2台のあいだには約130万円の差があり、CR-Vの最廉価とヴェゼルの最上級グレードを比較しても交わることがありません。

ハイブリッドシステムも大きく違っている

価格差のある2車種は、搭載するハイブリッドシステムにも違いがあります。CR-Vは、2.0L DOHC i-VTEC＋i-MMDでトランスミッションは電気式無段変速機、いっぽうのヴェゼルは1.5L i-VTEC＋i-DCDで、トランスミッションは7速DCTです。

スペックは、CR-Vが最高出力107kW(145PS)/6,200rpm、最大トルク175Nm/4,000rpmのエンジンと、最高出力135kW(184PS)/5,000〜6,000rpm、最大トルク315Nm/0〜2,000rpmのモーターの組み合わせ。

ヴェゼルは、最高出力97kW(132PS)/6,600rpm、最大トルク156Nm/4,600rpmのエンジンと、最高出力22kW(29.5PS)/1,313〜2,000rpm、最大トルク160Nm/0〜1,313rpmのモーターが組み合わせられています。

i-MMDとi-DCDのおおきな違いは、i-MMDが駆動用と発電用にモーターをそれぞれ1つづつ使うのに対し、i-DCDは7速DCTに内蔵されたモーターはひとつです。これによりi-MMDは、エネルギーロスの少ない高効率な走りを実現しました。

気になる燃費は、CR-Vが25.8km/L(FF)と25.0km/L(4WD：いずれもJC08モード)、ヴェゼルはもっとも燃費の良いグレードで27.0km/L(FF)と23.2km/L(4WD：いずれもJC08モード)。それでいて、CR-Vには最高出力135kW(184PS)、最大トルク315Nmの大容量モーターが載っているわけですから、i-MMDの効率の良さが際立っています。

それぞれどんな方におすすめ？

ヴェゼルの高い環境性能と、取り回しの良いボディは、愛車のランニングコストを抑えたい、大きいクルマが苦手、諸事情により大きなクルマを所有できないという方におすすめ。初心者ドライバーから高齢者まで幅広く人気です。

対するCR-Vは、クロスオーバーSUVに高級感や優れた居住性、積載性を求める方におすすめ。ファミリー層や男性ユーザーに人気です。

大きく高級感のある兄貴分のCR-Vと、気軽で便利な弟分のヴェゼル。それぞれのハイブリッドモデルは、燃費を含めた高い環境性能にくわえ、減税も魅力です。あなたのライフスタイルにマッチするSUVは、どちらでしょう。