トヨタのスポーツブランド、GRってなんだ??
2019.02.18
近年、トヨタの発信する広告のなかに、GRという特長的なロゴを見かけるようになりました。
このGRとは、トヨタのモータースポーツ部門GAZOO(ガズー) Racingの頭文字を取ったもので、市販車へのブランド展開も行っています。その内容を紐解きながら解説しましょう。
※GR仕様の車両の画像をイメージとして使用していますそもそもGRとは?
モータースポーツ活動から得た経験やノウハウを投入したスポーツモデルを展開するブランドとして、2017年9月にGAZOO Racing Companyがスタートしました。
そこでは”走りたくなるクルマ”を「いいクルマ」と定義して、パーツの開発から車両の製作まで行っています。
FIA世界ラリー選手権、FIA世界耐久選手権、ドイツのニュルブルクリンク24時間レースなどのモータースポーツ活動から得たノウハウを、市販車にフィードバックしています。
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※価格は支払総額
ユーザーに合わせたGRブランドを展開
トヨタにとってのGRブランドは、いわばBMWのMやメルセデスのAMGといった欧州チューニングブランドと同じ位置づけです。ただしGRでは、よりマイルドなチューニングも用意することによって、裾野を広げる戦略を行っています。
車両のチューニング度合いは、頂点となるGRMN、GR、GR SPORTと3つにわかれています。
細かく説明をくわえると、GRMNモデルはGRブランド車の中でもトップに君臨する究極のスポーツモデルで、エンジンからボディにいたるまで、抜かりなくチューニングが行われています。そのためGRMNモデルは、すべて台数限定で販売されます。
中間のGRモデルは、GRMNのようにハードなチューニングはなされていないものの、ドライブトレインや足まわりにもチューニングが加えられた、GRのノウハウが詰め込まれたモデルとなっています。
ボトムのGR SPORTは、エントリークラスにあたり、価格を抑えながら運転の楽しさを味わうことができるよう、ボディとシャシーにフェインチューニングが施されています。
また、上記の車両にくわえて、GR PARTSも展開しています。GR PARTSは、ホイールのバルブキャップやステアリング、スポイラーといったさまざまなアイテムの製造、販売を行ないます。
このようにGRブランドでは、幅広い層の方々が自身に合わせて自動車を楽しむことができるサービスを提供することに力を注いでいます。
モータースポーツから市販車へ技術を投入
市販車レースの最高峰とも言われるニュルブルクリンク24時間耐久レースに、エンジニアやドライバーなど、すべてのポジションをトヨタの社員で編成した特別チームで参戦しています。
24時間レースというクルマにとって過酷な状況で発生するトラブルやアクシデントを即座に解決する対応力や、それらに備えた技術やアイデアが、市販車に活かされています。
モータースポーツで、スピードに対する数々のノウハウを蓄積するかたわら、世界の5大陸走破という途轍もない挑戦をしています。
これは、さまざまな環境下で変化するクルマの性能をみずから体験し、市販車にフィードバックするために行わているプロジェクトで、これまで豪州、米州(北米、南米)、欧州、アフリカという4つの大陸を走破しました。
SUVでいえば、GR SPORT ハリアーがラインナップされていますが、このモータースポーツ、5大大陸走破で得た技術が投入されていると思うとワクワクしますね。
モータースポーツを取り巻く環境は、以前より厳しくなっているというのが現実ですが、そのような厳しい中でもモータースポーツに取り組み、そこから得たノウハウを市販車に投入することで、クルマの楽しさをアピールし、クルマ好きを増やそうというのが、GRブランドの役割りのひとつです。
本格的にモータースポーツに取り組む人も、日常生活でさり気なくドライブを楽しむという人も、幅広い層が運転を楽しむことのできるクルマを、GRブランドでは展開しています。今後もトヨタ自動車やGRブランドの展開に期待しましょう。