【意外と価格が近い!?】新型ヴェゼル VS ライズ
2022.07.01
クルマの購入を考えるとき、その販売価格は最大のファクターですから、予算内で買えるいくつかの車種を比べることもあるでしょう。
とくに予算を250万円前後に設定した場合、小さなサイズではダイハツ クロスビーから、ミドルクラスのトヨタ RAV4まで、さまざまなSUVが視野に入ってきます。
そのなかで今回は、ホンダ ヴェゼル e:HEVの下位グレード X(265万8700円)と、トヨタ ライズ ハイブリッドの上級グレードZ(232万8000円)を比較します。
■【エクステリア比較】落ち着きのあるスタイリングの新型ヴェゼル vs コンパクトで扱いやすいライズ
現行型のホンダ ヴェゼルは、2021年4月にデビューした2代目です。
エクステリア(外装)デザインは、初代から受け継いだクーペシルエットに、水平基調を取り入れた落ち着きのある上品なものとなっています。
ボディサイズは全長4,330mm×全幅1,790mm×全高1,580mm、ホイールベースは2,610mmで、車庫入れなどの取り回しに影響する最小回転半径は5.3m。
「AMP UP YOUR LIFE(アンプ アップ ユア ライフ)」のコンセプト通り、日々の生活の楽しさを増幅(AMP UP)することを目指して開発されました。
対するトヨタ ライズは、2019年11月にデビューしました。
ダイハツとの共同開発車で、デザインは角張ったバンパーコーナーや台形のグリル、薄型のLEDヘッドランプや左右のヘッドライト、リヤコンビランプをつなぐガーニッシュなどにより、力強く!新しい!アクティブスタイルを表現しています。
ボディサイズは、ヴェゼルよりもひと回り小さい全長3,995mm×全幅1,695mm×全高1,620mmと、ホイールベースは2,525mmで、最小回転半径は5.0mとコンパクトカー並です。
コンセプトはさまざまなシーンでアクティブな毎日をサポートする「アクティブ・ユースフル・コンパクト」です。
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※価格は支払総額
■【インテリア比較】水平基調で上品なヴェゼル vs ドライバーオリエンテッドなライズ
新型ヴェゼルの室内寸法は、室内長2,010mm、室内幅1,445mm、 室内高1,225mmで、先代に比べて室内長が80mmも延長されました。
インテリア(内装)のデザインは、エクステリアと同様に水平基調のダッシュボードや整列したスイッチ類などにより、シンプルで伸びやかな造形です。
また、身体が触れる部分にソフトパッドを使って、上質感を演出しています。
初代より足元空間が35mm広くなった後席は、前方の見通しも良く、乗員全員が快適に移動できる空間を形成しています。
また後席には、座面だけを跳ね上げることができるチップアップ機構や、背もたれを倒すとフラットな荷室を作り出すことができるダイブダウン機構を備えており、シートアレンジ次第でさまざまな使い方ができることも特徴です。
対するライズの室内寸法は、室内長1,955mm、室内幅1,420mm、室内高1,250mmというもので、外観のサイズほどヴェゼルとの差がありません。
そのおかげで、後席の前後シート間は900mmもあり、ゆとりのある居住空間を実現しています。
また荷室は5名乗車時でもクラストップレベルの369Lの容量を確保。
後席の背もたれを倒せば、ほぼフラットな荷室を作り出すことができ、長尺物も積載することが可能です。
インテリアデザインは、シルバーの加飾と赤のアクセントカラーがアクティブなイメージを高めています。
■【走行性能比較】エンジンとモーターの良いとこ取りをしているヴェゼル vs 街乗りに最適なモーター走行のライズ
ヴェゼル e:HEVは、モーター走行を中心としたホンダ独自の2モーターハイブリッドシステムにより、スムーズでシームレスな加速が特徴です。
モーターとエンジンのそれぞれの良いところ取りをしたシステムによって、WLTCモード燃費は25.0km/Lを達成しています。
対するライズ ハイブリッドのシステムは、100%モーターによる走行を実現したシリーズハイブリッドです。
フロントの1.2Lエンジンは発電のみに使われ、WLTCモード燃費は28.0km/Lを達成しています。
■【安全性能比較】ほぼ互角の安全システムを搭載するヴェゼルとライズ
ヴェゼルには、ワイドビューカメラとソナーセンサーで構成されるホンダの運転支援システム「ホンダセンシング(Honda SENSING)」が搭載されています。
ライズには、ステレオカメラを使ったダイハツの「スマートアシスト」が搭載されています。
基本システムの違いによるレベルの違いはあるものの、衝突被害軽減ブレーキ、車線逸脱警報・抑制機能、アダプティブドライビングビーム(オートハイビームシステム)、アダプティブクルーズコントロール、誤発進抑制機能、標識認識機能などは、どちらを選んでも装備されます。
それにヴェゼルでは歩行者事故軽減ステアリングが付いており、ライズにはスマートパノラマパーキング(駐車支援システム)がオプションで用意されることが大きな相違点です。
新型ヴェゼルとライズは、どちらも扱いやすいクロスオーバーSUVですが、ボディサイズ、デザイン、ハイブリッドシステムに大きな違いがあり、シートアレンジの豊富さではヴェゼルに軍配が上がります。
また、安全運転支援システムがヴェゼルはカメラとソナーの組み合わせ、ライズはステレオカメラという違いも気になるところですが、約30万円の差をスマートパノラマパーキング(駐車支援システム)や9インチディスプレイオーディオなどが含まれるスマートパノラマパーキングパッケージ(14万7400円)に振り向ければ、街乗りでの使いやすさは飛躍的にアップします。
街乗りだけでなく、長距離運転や高速道路も頻繁に走るのであれば、ヴェゼルがおすすめですが、街乗りがメインで日常使いにおける運転のしやすさを重視するのであればライズが良さそうです。