2代目三菱 アウトランダーってどんなクルマ?
2020.01.11
パジェロが生産中止になったことで、三菱のSUVを牽引する役割となったモデルが、アウトランダーです。
国内では2005年に初代モデルがデビュー。2012年に2代目となり、2019年11月現在も発売中です。
この記事では、そんな2代目アウトランダーの進化の歴史について解説していきます。
■発売時の情報
2012年10月に発売された2代目アウトランダーは、先代のパッケージを継承しながら、先進安全技術、環境性能、質感などを向上させたモデルでした。
注目の先進予防安全技術e-Assistは、電波レーダーとカメラを利用したシステムで、「ぶつからない、はみださない」をコンセプトに、
衝突被害軽減ブレーキシステム、車線逸脱警報システム、レーダークルーズコントロールの3つの機能によって、安全運転をサポートするものでした。
なかでも、完全停止まで行うクルーズコントロールシステムを装備する車種は、当時はそれほど多くはなく、低価格(非搭載モデルとの価格差は9万5000円)とあわせて注目されました。
新しくなったエンジンは、2WD車に2.0L 直列4気筒 SOHC MIVEC<最大出力110kW(150PS)/6,000rpm、
最大トルク190Nm(19.4kgm)/4,200rpm>、4WD車に2.4L<最大出力124kW(169PS)/6,000rpm最大トルク220Nm(22.4kgm)/4,200rpm>をそれぞれ搭載。
アイドリングストップ機能のオートストップ&ゴー(AS&G)を全車標準装備して、燃費性能を向上させ、2WD車=15.2km/L、4WD車=14.4km/L(いずれもJC08モード燃費)を実現していました。 トランスミッションは、6速スポーツモードCVT。
4WDシステムは、燃費を重視した4WD ECO、オールラウンドな4WD AUTO、強いトラクションを発揮する4WD LOCKの3モードを選択できる電子制御4WD。
それに加え、優れたハンドリングと圧倒的な走行安定性を実現する車両運動統合制御システムのS-AWCが、オプション設定さるなど、数々の電子制御システムも魅力のひとつでした。
ボディサイズは、全長4,655㎜×全幅1,800㎜×全高1,680㎜。一文字グラフィックと名付けられたフロントグリルからヘッドライトへの水平なラインは、ワイドで安定感のある印象。
リアコンビランプとガーニッシュも同様の処理が施されています。 また前後に伸びやかなキャラクターラインや、エンジンフード裏のウォッシャーノズルなど、すっきりとした上質感を演出。いかなるシチュエーションでも走りこなせるクルマを感じさせるデザインとなっていました。
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※価格は支払総額
■一部改良の歴史
2代目アウトランダーは、複数回の改良が加えられています。 まず2012年12月に、プラグインハイブリッドのPHEVを追加。
2014年1月の改良では、前後サスペンションにリバウンドスプリング内蔵ダンパーの採用と、取り付け部の補強によって操縦安定性と乗り心地を向上。
フロントまわりの意匠変更とリアコンビランプのLED化に加え、インテリアの質感もアップさせました。 翌2015年6月のマイナーチェンジで、三菱の新しいフロントデザインコンセプト「ダイナミックシールド」が取り入れられました。
フロントまわりは他にも、LED ポジションランプを搭載した LED ヘッドライトなど、大きく進化しました。 合わせてインテリアは、シートの表皮デザインや素材を変更するとともに、ピアノブラック加飾やメッキ加飾を多く使い、上質な室内空間に変わっています。
ボディ補強、吸音材や制振材、遮音材の採用、ダイナミックダンパーの追加、ショックアブソーバーのチューニングなどを施し、走行安定性と乗り心地の両立など、走りの 質感を向上させています。
2017年2月には、e-Assistの改良が行われ、これまでミリ波レーダーのみで前車との距離測定を行っていた衝突被害軽減ブレーキを、カメラとレーザーレーダーを併用したシステムに変更し、より高い精度で前方車両や障害物の検知を行えるようになりました。
またオートマチックハイビームと、ブラインドスポットモニター、リアクロストラフィックアラート、マルチアラウンドモニターを標準装備(24G ナビパッケージ、20G ナビパッケージ)することで、安遠性能を大幅に向上させました。
2018年2月は、エクステリアとインテリアのデザイン変更と、衝突被害軽減ブレーキシステム、誤発進抑制機能(前進および後退時)を標準装備とすることで、全車サポカーSワイド対象車となりました。
2019年9月は、新たなオーディオやナビゲーションシステムを設定。また車両運動統合制御システムS-AWCを 4WD 車に標準装備。オンロードでの走行安定性に寄与するだけでなく、グラベル路面でもしっかりとトラクションを稼ぐことのできる装備となり、さらに走行フィールドが広くなりました。
すでに熟成の域に入っているアウトランダー。
三菱の顔となるクロスオーバーSUVとして、高い質感と優秀な性能を持ち合わせる1台となっています。