悪路に強い軽SUV3選
2019.12.05
本格的な悪路走破性を持つ軽自動車は、いまやスズキ ジムニーだけ。そのためジムニーは、軽自動車の枠を超えて人気です。
しかし、かつては他メーカーからジムニーに匹敵する走破性を持つ車種が販売されていました。ここでは中古車市場で探しやすいモデルを中心に、そんな悪路に強い軽SUVを紹介します。
ダイハツ テリオスキッド
1998年~2012年にかけて販売されたダイハツ テリオス キッドは、ビルトイン梯子フレームの小型車テリオスのボディを軽規格内に収め、エンジンを660ccに置き換えた車種です。
エンジン縦置きのFRをベースにした4WDシステムは、軽自動車唯一のセンターデフ付きフルタイム4WD方式を採用。
センターデフのロック/アンロックはインパネに備えられたのスイッチで切替可能となっています。
エクステリア(外観)は、走破性を重視した大径タイヤや、高められたグランドクリアランスに背後のスペアタイヤなど、オフロード4WDスタイルに乗用車トレンドを融合させた都会的で躍動感あふれるデザインとなっています。
実用性も高く、冬場に厳しい気候の地方では、現在でも多く見受けられます。
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※価格は支払総額
2代目三菱 パジェロ ミニ
パジェロ ミニは、パジェロで培われた技術で開発され、スズキ ジムニーに対抗する車種として1994年に発売されました。
独自のビルトインフレームモノコック構造のボディに、インタークーラーターボエンジンを搭載。
サスペンションは、フロントがストラット式、リアは5リンクリジットのコイルスプリングサスペンションを採用し、乗用車に近い快適性を持っていました。 と同時に、路面状況に応じて2WD/4WD(Hi / Lo)の切り替えが可能なイージーセレクト4WDを採用。
195mmのグランドクリアランスとフロント大径ベンチレーテッドディスクブレーキなどにより、優れた走破性を発揮しました。
クロカンらしいルックスと高い悪路走破性を持つだけでなく、実用性もあわせ持つ万人向けの軽SUVのパジェロ ミニは、クロカンに徹したジムニーとは異なる優しさで、女性や年配者にも人気を得ていました。
2008年に日産から発売されたオッティは、パジェロ ミニのOEMモデルです。
3代目スズキ ジムニー
1998年~2018年にかけて20年に渡り発売された3代目ジムニーは、歴代モデルのデザインを継承しながら、各部に丸みを帯びたものに変更されました。
また、ジムニー伝統のラダーフレームと、長いストロークをもつ前後リジッドアクスルサスペンションは、オンロードでの操縦安定性と、オフロードでの走破性の向上を果たすため新設計されました。
4WDがパートタイム式なのは、現在多くの車種で採用されているフルタイム、それも本当に必要な時にしか4WDにならないオンデマンド式と呼ばれるものよりも、機械的に前後が繋がり、なおかつマニュアルで切り替えられるパートタイム式のほうが、最良と言われているからです。
もちろん最低地上高200mm、アプローチ&ランプブレークオーバーやデパーチャーアングルは、本格的クロカンの要件をクリア。すぐれた悪路走破性で、4代目が発売された現在でも人気です。
3代目ジムニーも、かつてライバルとして存在したパジェロ ミニやテリオスキッドも、通常使いではオーバースペックでは?と思うような悪路走破性を持っていました。
それはユーザーにとっての優越感でもありましたが、優れた悪路走破性能は、頻繁におこるようになった悪天候や災害時などに威力を発揮するものでもあり、そんな事情もあってか、中古車市場でもあらためて脚光を浴びています。
どうしても新型ジムニーに目を奪われがちですが、ちょい古の軽本格SUVにも注目してみてはいかがでしょうか?