もう一度復活して欲しい。三菱 パジェロの歴史

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もう一度復活して欲しい。三菱 パジェロの歴史

2020.07.14

1982年から2019年まで、じつに37年にも渡って販売されてきたパジェロは、近年の三菱自動車の歴史を語るうえで欠かせないモデルです。


今なお多くのファンやユーザーが存在するパジェロ。


今回はそんな三菱のフラッグシップSUVパジェロの歴代モデルや特徴について紹介します。



■乗用車感覚で乗れる本格派として登場した初代



もう一度復活して欲しい。三菱 パジェロの歴史


1982年に登場した初代モデルは、ジープのライセンス生産などで培ってきた4WD技術を生かした新たなジャンルのクルマとして登場しました。


ラダーフレーム+4WDというパッケージで悪路走破性や信頼性を実現しつつも、乗用車感覚で乗ることができる快適性を兼ね備えた初代パジェロは、本格派からはもちろん一般ユーザーからも高い支持を得ることに成功しました。


1983年には、世界一過酷と言われたパリ・ダカールラリーに参戦し、市販車無改造クラスでデビューウィンを果たします。


これによりヨーロッパを中心とした海外市場でも高い人気を得ることに成功しました。


1990年まで販売されていた初代モデルですが、1987年に本革シートにツートンカラーと当時のハイソカーの要素を取り入れた高級グレード、エクシードが登場します。


三菱自動車の予想を大きく上回る大ヒットとなったエクシードは、乗用車的高級感をパジェロに望んでいる層が多くいることを露わにし、その後のパジェロの進化に影響を与えることとなりました。



■オン・オフどちら対しても進化した2代目



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2代目は1991年に登場。


高級グレード”エクシード”の成功を受け、より都会的なエクステリアデザインが採用されました。


都会的な見た目になっても中身は硬派なオフロード派も納得の進化を遂げていて、当時世界初となるメカニズムであるフルタイム4WDのスーパーセレクト4WDとマルチモードABSの2つが採用されました。


スーパーセレクト4WDは、ビスカスカップリングを持つセンターデフにより、走行中でも2WDと4WDの切り替えを可能としたシステム。


Hi/Lo切り替えは、停止中に行います。


これにより、オフロードでの高い走破性と快適で低燃費を両立しています。


いっぽうマルチモードABSは、センター・リアそれぞれのデフロック時にも作動するABSで、これによりあらゆる走行条件においてタイヤのロックを防止し確実な制動と、車両安定性、操舵性を実現するなど、オンロード、オフロードどちらのユーザーにも嬉しい進化を遂げていました。



■現代的に進化した3代目



1999年に登場した3代目は、骨格の進化がおおきなポイントです。


それまでのラダーフレームを基本とする骨格から、ラダーフレームとモノコックを組み合わせたビルトインフレーム構造に変化。


ボディサイズが拡大されたにもかかわらず、約100kgの軽量化と低重心化に成功しています。


またサスペンション形式を、フロントにダブルウィッシュボーン、リアはマルチリンクの4輪独立懸架に変更。


長いサスペンションストロークとあいまって、優れた操縦安定性と乗り心地を実現しました。


エンジンは、環境性能に優れる新開発の3.2L 4気筒直噴ディーゼルターボ(DI-D)と、改良された3.5L V6直噴(GDI)の2種類で、どちらも優遇税制が適応され取得税減税の対象となっていました。


4WDシステムのスーパーセレクト4WDは、機械式から電動切り替え式となりIIへと進化。


フィーリングが向上したほか、前後の駆動配分を前後3:7から5:5へと走行状況に応じで自動的に制御するようになり、より近代的な制御になりました。



■13年の長きに渡って販売された4代目



もう一度復活して欲しい。三菱 パジェロの歴史


日本国内では最後のパジェロとなってしまった4代目は、2006年に登場しました。


エンジンは、バルブタイミングとリフト量を変化させる可変バルブタイミング機構のMIVEC(マイベック)を装備した3.8L V6と、3代目から続く3.0L V6に、2010年からポスト新長期規制をクリアした3.2L 直4DOHCインタークーラーターボのクリーンディーゼルがラインアップされました。


ボディのビルトインフレーム構造はそのまま、外板パネルの素材の変更や溶接部位の拡大、接着剤の使用などにより、基本性能をアップ。


またエンジンフードにはアルミを用いるなどして、運動性能の向上も行っています。


4WDシステムのスーパーセレクト4WDⅡは、3代目と同じもの。


車両制御にアクティブスタビリティコントロール(ASC)とアクティブトラクションコントロール(ATC)を組み合わせたアクティブスタビリティ&トラクションコントロール(ASTC)を採用。


運動性能を向上させています。


その後、4代目は、時代が求めるニーズに合わせて、約10年のあいだに大小含め計10回の改良が行われましたが、2019年4月にファイナルエディションが700台限定で販売され、歴史に幕を閉じることとなりました。



■もう一度日本市場投入はあるか?



その昔、パジェロは販売台数で三菱自動車のエース格でもありました。


特に1990年前後のRVブーム時は、国内の新車販売台数で1位を獲得するなど、トレンドの中心的存在でもありました。


しかし、世の中のトレンドがミニバンへとシフトし、RV人気が廃れてくると販売台数は激減。


そこに三菱自動車の不正や経営難が重なり、国内の販売終了が決定しました。


とはいえ、その基本性能は高く、また近年のSUVブームを考えれば、このまま消滅させるにはあまりにも惜しい1台と言えるのです。



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